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#3. オピオイドローテーション/緩和ケア初心者のお勉強

こんにちは、緩和ケア初心者医師のMiMiです!


私の緩和ケアお勉強ノートを使って、
明日から使える、現場でのお役立ちネタを
まとめていこうと思います。

本日は「オピオイドローテーションの方法」についてです!


<オピオイドローテーション>


オピオイドの種類を変更することを
オピオイドローテーションやオピオイドスイッチングと言います。

作用が強くオピオイドの増量・継続が困難な場合や
鎮痛効果が不十分な場合、
内服が困難になるなど投与経路の変更が必要となった場合に
オピオイドローテーションを考慮します。

オピオイドローテーションの方法には、
オピオイドの種類や投与経路の違いにより
様々なバリエーションがあります。

正しいローテーションを行わなければ、
血中濃度が不安定になり、
簡単にオピオイド過剰・過小状態に陥ってしまいます。

★ 徐放経口薬から徐放経口薬/注射剤への変更

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★ 注射剤から注射剤/徐放経口薬への変更

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★ 注射剤から貼付剤への変更

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★ 12時間徐放経口薬から貼付剤への変更

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★ 24時間徐放経口薬から貼付剤への変更

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★ 貼付剤から徐放経口薬への変更

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★ 貼付剤から注射剤への変更

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基本的には換算表に従いますが、
交差耐性が不完全で個人差があるため注意が必要です。

症状増悪時や高齢者では20〜50%減量して換算したり、
高用量からのローテーションの場合には
投与量の20~30%ずつ段階的にローテーションします。

当院では目安として、
経口モルヒネ60mg/day相当以下であれば
一度に変更可能としています。

なお、前回ご紹介したオピオイド換算アプリでは
オピオイドの換算と同時に
ローテーション方法も表示されるようになっています。
もしよろしければ、ご活用なさってください!


オピオイド換算アプリ:スマホ画面のみ対応

https://www.calconic.com/calculator-widgets/opioid-calculator/5e6769b7a44264001e5b48a8

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.opioid.calculator

※ ダウンロードアプリの「OPIOID CALCULATOR」については、現在android版のみですが、今後クラウドファンディングを行ってiPhone版を開発する予定です。


次回はオピオイド過剰時のナロキソン使用方法です。


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