未来のデザイナーは、AIとどう戦うのだろうか
こんにちは、クラウドワークスのADのtadanoです。日ごとに春めいてまいりましたね。皆様はお元気に過ごされてますでしょうか。
さまざまな企業で開発が進んでいるAI(人工知能)ですが、これらは将来、人の仕事を奪うと言われています。デザインも例外ではなく、すでにロゴデザインのAIやwebデザインのAIが登場しています。もちろん人の仕事を奪うというのは、諸説のなかの一説な訳ですが、最悪のケースを想定しておくことは大事です。そこでデザイナーとAIの戦いを妄想してみようじゃないかというのが今回の主旨です。
※ わたしはAIの専門家ではないので、1デザイナーの推測になります
前置き: 比較基準
ここでいうデザイナーとAIの戦いとは「グラフィックやUIなどの視覚的なデザインにおいて、人間とAIでは、どちらのアウトプットが採用されやすいか」を比較したいと思います。
前置き: AIの特徴
戦う相手のことを知らなければ、想像がつきません。AI(人工知能)の技術のなかでもディープラーニングについての情報を調べておきたいと思います。
ディープラーニングの特徴
・深層学習を用いて、人間の技術の模倣が可能
・一度学習すれば、何度でも模倣が可能
・希望条件に応じて、最適なアウトプットを生成できる
・感情表現や、インスピレーションなどの発想の模倣はまだ難しい
ディープラーニングの仕様
・人間の神経細胞を模したニューラルネットワークを多層(ディープ)化することで、入力データの特徴を段階的に学習することが可能
・データを入力するだけで、自動で学習できる
・学習のために、数万〜数百万のデータが必要
参考:https://jp.mathworks.com/discovery/deep-learning.html
本題: デザイナーとAIの戦い
AIの特徴についてわかったので、デザイナーの勝ち目というものが見えてきました。結論から言いますと、かなり分が悪いですが負けではありません。
● AIはスピーディーかつ大量にデザインを生成できる
→ デザインの「量」と「速さ」でAIに勝つことはできない
● AIは数万〜数百万の学習データから、最適なアウトプットを生成できる
→ クオリティーの高いデザインデータを、数万〜数百万集めることは難しいのではないか(「質」は、デザイナーの平均値となるのではないか)
→ 平均以上のデザイナーであれば、デザインの「質」で勝ち目あり
● AIは数万〜数百万の学習データから、最適なアウトプットを生成できる
→ 一回の学習コストが高いため、変動する環境に向かないのではないか
→ 従来のデザインに価値が置かれないような「トレンドをつくる」「アート性の高い」場所で勝ち目あり
まとめ
・デザインの「量」と「速さ」では負ける
・平均以上のデザイナーであれば、デザインの「質」で勝ち目あり
・従来のデザインに価値の置かれない「場所」では、勝ち目あり
なるほど、AIには「質」と「場所」で勝負という感じですね。たしかに、AIに「量」と「速さ」の面で挑めば完敗でしょう。視覚的なデザインスキルは「質」重視で磨いていくことで、将来、レバレッジが効いてくるかもしれせんね。
おわりに
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
デザイナーのディストピアを想定して話を進めましたが、AIがもたらす影響は未知数です。仕事をとられる未来ではなく、デザイナーの表現がより促進される未来だといいですね。