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長男(9歳)のコミュニケーションデザイン

二児の父親、ヤマサワです。
子供には教えることもあるけれど、学ぶこともたくさんありますね。

先日目撃した、長男(9)の次男(4)に対するコミュニケーションが
なかなかに秀逸だったのでポストします。

「ピノ、1つちょうだい!」

次男くんはピノというアイスが大好き。そして気が超強い。
余談ですがこれは「与える人」しかいない中で育った長男と、奪ってくる敵(長男)がいる中で育った次男の生育環境の違いかもしれません。
とにかく「これは僕のだ!」という主張と守備意識が強い。

そんな次男に「ピノ1つちょうだい!」と切り出した長男くん。
当然「ダメ!ボクのだから!」と秒で拒絶されます。
その後「今度ボクのもあげるから〜」とか「こないだあげたじゃん!」とか
説得は続くわけですが、「やだ!絶対あげない!」と剣もほろろ。
しかし、ある一言で風向きは急激に変わります。

「一緒にたべよ?」

長男くんが繰り出した一言に、次男くんは一瞬フリーズ。
次の瞬間、満面の笑顔で「うん、いいよ!」となったわけです。
え・・・何が起こったんだ???
なんならケンカが勃発する流れだったのに。

父親ながら、目から鱗なキラーメッセージ。


ターゲットマインドとプロポーザルのズラし。

次男くんは基本的に長男くんが大好きです。
遊びに行く時も、ゲームをする時も、なんでも長男くんと一緒がいい。
長男くんと「一緒に何かをしている時」は最高に楽しい時なのです。
自分のものを取られるのは大嫌いだけど、一緒に何かするのは大好き。
そんなターゲット(次男くん)の心情をうまく読んだ一言。

結果的には長男くんの「ピノを貰う」というゴールは変わっていません。
(次男くんにとっては「ピノを1つあげる」という結果も変わらず)
「ちょうだい」から「一緒に食べよ」とプロポーザルを変えたことで、
長男くんは目的を達成したことになります。

次男くんにとっても、ケンカが始まれば「1つあげなさい!」と
パパかママのどちらかから言われて渋々あげることになるのが、
楽しく一緒に食べるというポジティブな結果に変わる。

長男くんは次男くんとのこれまでの会話の蓄積から
無意識に「成功体験」を引っ張り出したのかもしれません。
「一緒にサッカーしよ」、「一緒にプールはいろ」、「一緒にパズルしよ」
これらに対する答えは「いいよ!」以外になかったから。
・・・ということなのかなと分析しています。

喧嘩も起こらず、みんながハッピー。
日常の中にも素晴らしいコミュニケーションデザインの例はたくさんありますね。


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