深谷かほる『夜廻り猫(7)』

今更ながら取り上げる作品でもないのだが、Twitterで発表された8コマまんが単行本化された『夜廻り猫』は、KADOKAWAを経て講談社で仕切り直され、先月には七巻目の刊行に至った。
頭に缶詰を乗せ、どてらを羽織って涙の匂いを嗅ぎ付ける夜廻り猫こと遠藤平蔵が主人公。
遠藤の相棒となる片目の子猫重郎や個性豊か(過ぎw)な仲間たちが顔で笑って心で泣いてる人々に夜な夜な寄り添う物語だ。
抗い切れない運命を懸命に活きる人々の姿、野良猫として逞しく生きる遠藤たちの姿は悲しいくらいに美しい。
『ハガネの女』や『エデンの東北』の深谷先生の描く切なく優しいまんがは、先の基本情報があればどの巻からでも読める間口の広さがあるけど、やはり1巻から慈しむように読まれることを願いたくなる。



深谷かほる『夜廻り猫(7)』 (ワイドKC) https://www.amazon.co.jp/dp/4065217695/ref=cm_sw_r_em_apa_fabc_AlZ7Fb7NVM5XK

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