「大正十五年四月、解くすべもない惑ひを背負うて、行乞流転の旅に出た。(草木塔 種田山頭火)」
「大正十四年二月、いよいよ出家得度して、肥後の片田舎なる味取観音堂守となつたが、それはまことに山林独住の、しづかといへばしづかな、さびしいと思へばさびしい生活であつた。(種田山頭火 草木塔)」