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6. 【MSI主要コンセプト8-2-1】関節間の相対的柔軟性

このブログは、MSI(Movement System Impairment)について解説することを目的としています。
MSIについては、こちらをご覧ください。
MSIでは、身体の動きがきっかけで生じた痛みの原因を解明し、改善するプロセスを学ぶことができます。


ヒトの身体と相対的柔軟性・硬さ

ヒトの身体における動力源は筋肉です。
筋肉の活動により関節が動き、動きが生み出されます。
この時、どこの関節から動きやすいかは、個人により異なります。
股関節が動きやすい人、腰椎が動きやすい人など様々です。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
それを理解する鍵は「相対的柔軟性・硬さ」です。

身体の動きの動力源になる筋肉

多くの関節でつながっている身体では、「相対的柔軟性・硬さ」により「動きやすい関節・動きづらい関節」が決まります。
「相対的柔軟性・硬さ」には、”関節間”、”関節内”、”筋”の3種類が含まれます。
その中でも、今回は「関節間の相対的柔軟性」についてです。
「関節間の相対的柔軟性」とは何か?、臨床で活かすにはどうすれば良いでしょうか?解説していきます。

身体は関節が連結している

関節間の相対的柔軟性とは?

「関節間の相対的柔軟性」とは、”関節と関節の間でどちらの方がより特定の方向に動きやすいか”を意味します。
身体が動くときは、動きやすい関節から動きます
抵抗が少ない関節から動きやすいということもできます。
常に動きやすい関節から動くことを繰り返してしまうことで、「特定方向への過剰可動性」が生じて、関節の過剰な動きが生じ、痛みにつながります。

具体的な動きで考える

例えば、立位での前屈で考えてみます。
単純に考えるために横(矢状面)から見て、腰椎と股関節だけが動くと考えてみます。
股関節よりも腰椎が動きやすければ、腰椎の屈曲が多く生じます。
逆に、腰椎よりも股関節が動きやすければ、股関節の屈曲が多く生じます。
腰椎が動きすぎる場合は、少し膝を曲げてハムストリングスの緊張を緩めることで腰椎の動きすぎを修正することができます。
股関節が動きすぎる場合は、身体をリラックスして背中を丸めるようにしながら前屈してもらうことで腰椎の動きが出やすくなります。
動きすぎる関節が原因で痛みが生じる=運動病理学的モデルに関係した痛みが生じていた場合、それらの動きを修正することで、痛みの問題を解決することができます。

Aは正常 Bは腰椎が動きすぎる Cは股関節が動きすぎる

画像は筋骨格系のキネシオロジーより引用

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まとめ

今回は、「関節間の相対的柔軟性」についてご紹介しました。
多くの関節で繋がっている身体では「相対的柔軟性」が重要になります。
連続する関節の相対的柔軟性を考えることで、
動きすぎる関節はどこか?どうすれば痛みの問題を解決できるかのヒントになります。

【9/7-8MSSTOKYO2024】MSIに興味を持った方へ

2024/9/7-8ににMSSTOKYO2024が行われます
ワシントン大学教授のナンシー先生とMSIを世界で広める活動をしている諸谷先生のお二人から学べる貴重な機会です。
学びを深めたい方に大変オススメです
アップデートされた最新のMSIについて、実技付きで日本で学べる機会は本当に貴重です。
私も参加しますので、一緒に学びを深めていきましょう。


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