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民俗あれこれ

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民俗学的な事象について調べた文章をまとめています。柳田國男や宮本常一の著書を読みました。フォークロアとしての怪談やヴァナキュラーとしての都市伝説にも興味があります。
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記事一覧

谷保天満宮(東京都国立市の縄文神社?)

谷保天満宮の由来  東京の天神さま(菅原道真公をお祀りした神社)で有名なのは、湯島天満…

二宮神社(東京都あきる野市の縄文神社)

 武藤郁子さんという方が「縄文神社」という著書を世に出されている。知る限り、首都圏篇と関…

門前蕎麦の由来

 東京は府中市の大國魂神社の近くに府中砂場という蕎麦屋さんがある。先日、所用で府中に出か…

私を構成するマンガ3選(民俗学的回想)

 菊地暁氏の「民俗学入門」(岩波新書)には、この学問においては「私(たち)が資料である」…

英国のコレラ騒動

 前の記事では、幕末は安政5年(1858年)に日本にまでコレラのパンデミックが及び庶民が不安…

幕末のコレラ・パンデミー

 以下は、あくまで昔話である。幕末に米国から開国を迫られた日本はこれに応じることになった…

茅の輪(ちのわ)くぐり

 お世話になっている方が怪我をしたので、天神さまに快癒をお願いに何度かお参りした。お陰さまで怪我は快方に向かっているが、ちょうど神社には茅の輪が設けられていた。  そういえば昨年も茅の輪が設けられていたなぁ、と思いだした。ただの飾りではなくて、本殿にお参りする前に作法にしたがって、三回茅の輪をくぐることになっている。  この茅の輪くぐりの行事は、もともと宮中や神社において、身の不浄を祓い災いを防ぐために旧暦の6月に行われていた「なごし」という行事に関連があるそうだ。ちょうど、

神仏習合と二倍年暦説

 お盆というのは仏教の行事だとふつうは思うかも知れない。たしかに盂蘭盆会(うらぼんえ)は…

お地蔵さまと事故

道端のお地蔵さん  日本では道端によくお地蔵さんを見かける。正確には地蔵菩薩と呼ぶが、は…

天神さまと御霊信仰

菅原道真と梅の花  梅を観に谷保天満宮まで足を運んだのは、まだ寒い2月の中旬のことだった…

アマビコ(アマビエ)考

アマビコ(アマビエ)って何だろう?  近所のお寺さんにアマビエまたはアマビコと呼ばれる予…

お稲荷さま

荼枳尼天とお稲荷さま 善明寺という天台宗のお寺さんが府中市にあって、まだ梅も咲かない寒い…

水の神、水の精霊

水の神は男神  東京都の多摩地域は立川段丘と武蔵野段丘によって形成される台地から水が湧出…