見出し画像

英語翻訳:ウォーホルの死生観

アンディ・ウォーホルの名言(?)を翻訳するとどうなるかを考える。

①I don't believe in it(death), 
②because you're not around to know that it's happened. 
③I can't say anything about it 
④because I'm not prepared for it.


ほんとうは4つに分かれていない。でもいっぺんに4つ考えるとごちゃごちゃするので、まずは①だけを考える。

画像1

inとbecause

ここでit(death)と書いてあるということは、たぶん誰かがウォーホルに「死についてどう思いますか?」みたいなことをたずねたんだと思う。でないと、itがそのまま死という意味になるなんておかしい。

それに対して、believe(信じる)のdo not(○○しない)だから、「信じない」と言ったのだろう。最初の部分は、「ぼくはそんなの(死を)信じないよ」と翻訳すれば自然だ。

それか「ぼくは死を信じてないよ」でもいいかもしれない。

ところで、「信じる」の後にin(イン)がくっいてるのが不思議だ。これは「1時間内に」とか「9月に」とか、なにかの範囲の中に入るときに使う言葉である。

ズボンの中にシャツを入れたらシャツイン。箱の中ならin the box。いい感じのムードのなかにあれば「in the mood」となる。



deathを「死ぬこと」という出来事というよりは「死後の世界」とか「死んだ後の時間」とかだと考えているのだろうか。

これは、この後の文章と、西洋の死生観にかかわる重要な部分である。


(つづく)