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読書遍歴

小さいころから本を読むのが好きだった。
初めて“好きな本だ”と思ったのは
小4の時
「シキュロスの剣」だった。


もううろ覚えだが、
確か登場人物の「啓太」が
無性にかっこよくて
親に本を買ってもらって何度も読んだ。
今思えば、啓太は中二病だったと思う。


中学の時は
「バッテリー」にハマった。

それまでの私は、
親が家で野球を見るときに一緒に見ていたが
野球のルールは知らなかった。
バッテリーを読みながら
わからない単語が出てきたら辞書を引き
傍線を引いた。
野球のルールがわかるようになるのも
辞書の野球に関する言葉が際立っていくのも
どっちもとてもワクワクした。
バッテリーは、
「原田巧」がかっこよくて好きだった。
コンクールの名簿等を見る時に
原田という苗字を見るとドキドキしたり
嫉妬したりするほどだった。


そして、中学の時
「アヒルと鴨のコインロッカー」も読んだ。

これは私の読書の転機になった。
軽快に進む物語
ユニークな登場人物たち
散りばめられた伏線の鮮やかな回収
そのどれもが最高に楽しくて
読み終わった時の感動はこれまで体験したことのないものだった。


著者、伊坂幸太郎。


それ以降、他の作家さんの本も読んだものの、
伊坂幸太郎さんの本にどんどんハマり、
大学以降は伊坂さんの本が出れば買って読むのが習慣化し
今では伊坂さん以外の本は専門書くらいしか読まなくなった。


伊坂幸太郎さんは今の私の一部を作っていると思う。


読書好きとしては、興味がかなり偏っているとは思うが、読書に割く時間やエネルギーが少ない中、伊坂さんの本だけは読み逃したくないという気持ちが無意識に働いているのを感じる。


ちなみに今は、砂漠の2回目を読んでいる。

1回目は大学4年の終わり頃に読んだと思う。
読み終わった時、「これを読むのが卒業後じゃなくて本当に良かった」と心の底から思った。
そう思ってしまうほど、青春の眩しさと泥臭さを真正面から直球で受け止めた感覚があった。

2回目の今は
早くあの感覚を味わいたい気持ちと
次の伊坂幸太郎作品が待機しているため
急ぎたい気持ちとありつつ
なかなか読み進められていない。

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