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取り立て助詞①とりたて助詞という言葉がイメージつけにくいため整理しておく。

とりたて助詞?取り立て助詞?なにそれ?
取り立てるって聞いたら、私は真っ先に
「お金を取り立てる」という言葉が浮かぶ。
なにか、せかされながら、追われて、取られるようなイメージが湧いてしまう。

定義の前に、どんなものが取り立て助詞なのかを見ていく方がよさそうだ。
だって、私のように変に想像力が高いと、間違ったイメージを構築してしまいそうだから。

さて、取り立て助詞と呼ばれるものは、学校文法では「副助詞」と言われるものだ。

赤本に乗っているものは、というと

主題を表す

なら

追加を表す

限定を表す
だけ
しか
ばかり
こそ

極端な例示
さえ
まで
でも

評価など
など
なんか
なんて
くらい

となっている。

1.主題・対比を表す「は」「なら」

「は」は、格助詞ではなく、副助詞である。
わたしも知らなかったのは、
「は」って、格助詞じゃないんだ、ということ。

わたしは日本人です。
I am Japanese.
めっちゃ一般的でフツーにメジャーすぎるから、「は」は格助詞だと思っていた。てっきり…だってそうでしょう?「は」わたしはの「は」で、
何か強調したり、他と区別するなんて意識してないから!

でも…でも…!

他と区別

(題目だいもく)

  • ここに  は  、何もない。

  • 彼    、国語が得意だ。

強調きょうちょう

  • 一人でもこわく  は  ない。

言われてみれば、たしかに、ちょっと意味を加えている感じがするわ。

わたしは 日本人です。 (じゃあ隣のそのひとは?)
彼は 独身です。 (じゃあ、彼の隣の弟は?)
今日は 晴れている。 (じゃあ、昨日は?)

言われてみれば、「は」を入れると、ほかの何かとくらべて、
その部分をメンションしている感じがする!!


「は」って、他と比べている という隠れた意味を感じる!


おお!なんかイメージができてきたぞ・・・

つまるところ、取り立て助詞は、
「隠れたところに、その文字以上の何かの意味が含まれている・・・・」
遠まわしに、なにかを言いたい、
遠まわしに、意図を伝えたい!

そんな言葉たちなんじゃないか??

その証拠に・・・(笑)
「なら」
「なら」
「なら!!!!」
!!!!!!
なんだよ なら!って、

これはめちゃくちゃわかりやすく意味が含まれまくっているじゃないか!

例えば

あした なら 時間あるよ。(明日であれば 時間はある。しかし、今はない!)

今日 なら 大丈夫。(明日はだめ。 今日であればOK)

もし 食べない なら 片づけるよ。(もし食べるのであれば、そのまま置いておくよ。だがしかし、食べないのであれば、即刻かたづける!)

やらない なら スシ〇ーにはいかない。(やるなら、スシ〇ーに行こうじゃないか)

なら・・・

ならは結構トリッキーだ。

「主題」のなら

時計なら、スイス製がいいです。(時計は、スイス製がいいんですよ私は!ほかの物だったらなんにも気にしないんですけどね、とけいなら、とけいならば、絶対に、スイス製がいいと思っています。)

学生なら、入場料は半額です。 (社会人?じゃあもちろん一般料金です。でも、もしも、万が一あなたが 学生なのであれば!特別に、がくせいなら、半額なんです!)

主題の「は」も「なら」も、数学的に考えて「=」で結ぶと成立する。

今日=時間がある。
時計=スイス製。
学生=半額。
私=日本人。

しゅだいの

なら は
奈良 は!

取り立て助詞!!
(ほかの意味がめっちゃ隠れている。そこに、なにか強い意志を感じてくる・・・)

国語学者の人からすると、怒られるかもしれないが、私の中での取り立て助詞の定義、それは、ずばり
「助詞のくせに、なんだか主張がある!意味深な助詞!」だ。
こじつけるなら、なんらかの「意味」を取り立てている。連れてきている。

ちなみに、赤本的には、
「取り立て助詞は文を飾るもの」なんて言っている。
別の本では「文中からある単語を取り立て、特別な意味を加え、話し手の捉え方を表すことができる助詞です。」なんて書いてある。

単語を取り立て、なんていうからややこしいんだよ…と突っ込みたくなります。
プラスアルファの意味を加えている、の方が私にはわかりやすいかな。

つまり、隠れた意味がなくて、スッキリそのまま何の意味もなく置いてある感じなのが格助詞。ただの格助詞。
「が」「を」「に」「で」「と」「へ」「から」「より」「まで」の9つ。

うん・・・こうしてみると確かに、ただ前の文章と後ろをつなぐ、シンプルにつなぐ、そんな雰囲気があるわ。

さて、長くなりそうなので、取り立て助詞の下記については、
取り立て助詞②で引き続き深堀していこうと思う。

追加を表す

限定を表す
だけ
しか
ばかり
こそ

極端な例示
さえ
まで
でも

評価など
など
なんか
なんて
くらい

#日本語教師
#取り立て助詞
#とりたて助詞
#日本語教育能力検定試験




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