Masatoshi Sato

コンサルタント、エンジニアの掛け持ち。ドイツに住んでるのにビール飲めない人。 Twit…

Masatoshi Sato

コンサルタント、エンジニアの掛け持ち。ドイツに住んでるのにビール飲めない人。 Twitter投稿のうち、長めの記事をこちらに加筆・整理します。

最近の記事

シェーラー館の歴史:第二部 カントリーハウスへの改築:ヘッセ家とジーブルク家の時代(1765年~1802年)

バロック建築の館 ラインケ家の相続人は売却にあたりヘッセに、「建材を持ち込んで、庭に自由に手を加えても良い」と許可している(当時は売却した後の用途について元の持ち主が条件をつけることができた模様)。 ヘッセは1765年末から1766年初めにかけて、大規模な改築を行い、フーアマンが建設した当時の簡素なビュトナーハウスを、当時の基準では堂々とした快適なバロック様式のカントリーハウス(Landhaus)に作り変えた。 基礎部分と一階部分は現在にまで残る当初の寸法のままだが二階が増築

    • シェーラー館の歴史:第一部「建設までの経緯」

      ヴィルマースドルフに現存する最古の建築「シェーラー館」(Schoelerhaus)は家からほんの5分程度の場所にあって公園側に散歩をするとほぼ確実に通る場所にある。 地誌の近世編を書いている間に面白い資料を見つけて読み始めてしまったので、メモのつもりで書いた文章を6部に分けて公開する。 (写真は特に記載がないものは筆者撮影) シェーラー館(通称「シェーラー・シュレスヒェン」(Schoelerschlößchen=「シェーラーの小城館」)の歴史についてはヴィルマースドルフ郷土

      • 【ベルリン:車椅子視点で近所を移動してみる】

        私が住んでいるのはヴィルマースドルフという地区で、前ページの写真の家マークの場所、東の都心(歴史的中心地区、ブランデンブルク門から右上のベルリンの表記の場所)から左に行った、ベルリン動物園の西に広がる西の都心部と環状線の間にあります。 市の中心部よりでは平均的な地区かと思います。 家は、下の写真の右上の交差点のそばです。 そこから家を出て車椅子で地下鉄に乗るとどうなるかという想定。 ☓印:地下鉄の出入り口(ただしエレベーターなし) ①、②:横断歩道 青丸:エレベータ

        • 【ヴィルマースドルフ入門】(1)地理、中世編

          「あのつまらない地区」ベルリン市内の西側の都心に位置するにもかかわらず「あのつまらない地区」と言われることも多いヴィルマースドルフ地区(Wilmersdorf)に最初に住んだのはベルリンでの学生になって1年半目のことだった(シャルロッテンブルクと合併する前なので当時はヴィルマースドルフ区)。 その後現在まで市内で7回引っ越しすることになるのだが、しばらく別の街で働いて戻ってきて再び落ち着いたのもシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区だった。 ヴィルマースドルフと言っても

        シェーラー館の歴史:第二部 カントリーハウスへの改築:ヘッセ家とジーブルク家の時代(1765年~1802年)