【ベルリン:車椅子視点で近所を移動してみる】

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私が住んでいるのはヴィルマースドルフという地区で、前ページの写真の家マークの場所、東の都心(歴史的中心地区、ブランデンブルク門から右上のベルリンの表記の場所)から左に行った、ベルリン動物園の西に広がる西の都心部と環状線の間にあります。

市の中心部よりでは平均的な地区かと思います。

家は、下の写真の右上の交差点のそばです。
そこから家を出て車椅子で地下鉄に乗るとどうなるかという想定。

☓印:地下鉄の出入り口(ただしエレベーターなし)
①、②:横断歩道
青丸:エレベーター
矢印の経路で進みます。

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車椅子で生活、となると公共交通機関の利用だけを議論しても意味がないのでアパートを出たところからスタート。
ドアを開けると階段ですが、実はこの時点で詰んでます。
この家は1910年代(明治30年代後半)の建築で戦災にあっていない地区では普通の住宅。最近では外付けエレベーターもありますがほとんど普及していません。

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まあ、しかしこれで終了だと企画も終了なので10棟に1棟くらいのエレベーター付きの住宅に住んでいると仮定、強引に外に出ます。
家の前には地下鉄の入り口ありますが、ここは☓です。

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エレベーターを目指し、①と②の横断歩道を渡り、分離帯にあるエレベーターを目指します。(写真は光の関係で実際の方向とは逆から)

あんな場所にあるのはあと付けなのでいじりようがなかったため。
この駅は都心の地下鉄駅としては新しく、1971年の竣工ですが、エレベーターは数年前にできました。

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最初の入口から約150mくらい歩き、エレベーターに到着。
車椅子でも押せる場所にもボタンがあります。

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エレベーターの内部。
ここでも低い位置にボタンが付いています。
ただこれ、幅がかなり微妙で、電動車いすではなく歩行補助具を想定しているのではないかと思うくらい狭いです。
通常、この種のエレベーターは乗るときと出るときのドアが反対方向なので後退しなくて済むのは便利。

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ここで一つ苦言を言うとすれば、ベルリンの公共空間のエレベーターはとにかく臭いです。トイレと言うよりアルコール臭が強烈…
個人的にはなるべく使いたくないと思ってます…

ホーム側から見たエレベーター。
ドイツの公共交通機関は通常改札がありません。

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券売機とスタンプを押す機械。
この券売機、とにかく使い方が面倒
①ボタンで1発ではなくメニューを選択するので料金システムを知らない人は使えない
②めちゃくちゃ遅い。
③硬貨も札も運が悪いと認識しない(そして大抵運が悪い)
④仮に札が使えてもお釣りはすべて小銭

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まあいいや、5分から10分に一本の電車1本乗り過ごしたけど切符が買えたとしましょう。
ホームはこんな感じです。
写真の車両はかなり新しい車両で、このタイプは支援がなくても車椅子で乗れます。
古い車両は少し段差があるので、知らせると(ほとんどが無人駅なので)運転手が助けてくれます。

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任務を完了したので家に戻ります。
階段。折返し1つで1階分。
ベルリンの場合、都心のこの種の家(戦前の建築)だと6階までこれです。

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【パタノスタ/Paternoster】
ちなみに少し前まではエレベーターどころか恐ろしい昇降装置が存在していました。(まだあるかも)
私がベルリンに来た頃は区役所とか税務署なんかにけっこうありました。

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GIF形式の動画は下記リンク先から見れます。

https://de.wikipedia.org/wiki/Paternosteraufzug#/media/Datei:Paternoster_animated.gif

流れてくる箱に乗るんですが、これが結構速い。
障がいがない人でもちょっと怖いです。
降りれなくて頂点を超えると逆さまになるという冗談もありましたが、それは嘘ですw

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