榊正壽

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    • 【学びて問うための思考録】

      自分のための思考のプロセスメモ

    • 読書記

      2009年7月~2019年5月に日経産業新聞・「私の本棚」に掲載したもの。

    • 旅働き生活記

    最近の記事

    今後の大企業のビジネスモデル

    ブロックチェーン、WEB3、NFTあたりの話を聞く機会が増えたなと感じていたが、統計をみると2019年にはほぼゼロに近かったが、2020年以降、WEB3やNFTのビジネスが天文学的に増加していた。ブロックチェーンの本丸である仮想通貨=暗号資産は冬の時代と言われながら、流通量は激増しており、メルクマールの一つであるビットコインやイーサリアムのレート(対法定通貨)も2020年以降のなかでは低迷しているものの対2019前半と比較すると大きく上がっている。 自律分散という性質上、本質

      • 「最適化社会」から「自律社会」の「時代のはざま」における居住地コミュニティ

        現在は「SINIC理論」では「承認から自己実現へ」、「社会適応(上手く生きる)から内発的動機(良く生きる)へ」という「時代のはざま」であると理解する前提の考察。 今後、より高齢社会になる前提と自律社会へ転換する前段階の「時代のはざま」は社会のフレームワークが法定通貨評価型の資本主義社会であることを考慮すると現況の不動産ビジネスをベースにしつつ、社会適用のノウハウ蓄積中であるエコビレッジ(社会でのポーションを高めている)での経験値を組み合わせた居住地コミュニティを当面のスタイ

        • 社会の成長・発展

          社会の発展には「成長」が必然との考え方がある。岸田政権の「新しい資本主義」ついても「分配」を重視しつつも「成長」無くして「分配」はできないという考え方は有力である。 さて、「寿司魂」という漫画作品がある。この作品は「江戸前の旬」という銀座の寿司店にまつわる物語のスピンオフ作品であるが、時代背景が戦後~高度成長気というところに特徴がある。 https://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BF%E5%8F%B8%E9%AD%82-1%E2%80%95%E6%B1%

          • 読書記: オーウェル『1984』を漫画で読む(ジョージ・オーウェル フィド・ネスティ 著、 いそっぷ社)(2022.6.28 発売)

            学生時代にオーウェルの「1984」を読んだが、難しくてとても読みづらいと感じた。 今回、漫画版が出たとのことで試しに読んでみたが、やはり難しい。 しかしながら、その中で展開されている内容は現代の時流を見ると考えさせられた。 乱暴にまとめると、権力層(個人の権力者ではない「システム」→個人だとクーデターや寿命がつきることもある)の構築した統治システムを維持するためは勝ち負けのない戦争をダラダラと続けることが有効、ということ。 これは世界中でおきている紛争や危機懸念をベースにした

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            読書記: 「正義と悪」という幻想(天外伺朗 著、 内外出版社)(2022.7.30 発売)

            Amazonの紹介文を読んで、予約して購入してしまったが、想像していた以上の内容。 もし、自分に天外伺朗氏ほどの内省力、文章力があり、発信する実行力があればこの内容と同じような考えを表現したい、と思わせる内容(考えていることはほぼ同じと思えたが、自分自身で本書のような文章にまとめる力は全くない、と確信をもって言える)。 平たく言えば、とても「共感」できる内容とも言える。 「宇宙の流れ」、「融和力」、「集合的無意識値」といった本書でのキーワードは個人的にはまさしくこれだな、とい

            期限あるマネーの経済社会への影響

            eumoという電子マネーがある。 共感コミュニティ通貨eumo 株式会社eumoが運用している電子マネーであるが、私が考えるその最大の特徴は、有効期限が3ヵ月ということ。 私は、株式会社eumoの取締役を務めており、経営に参画しているわけであるが、私がこの会社で自分に与えたミッションは下記のようなものである。 共感資本社会の根源である共感価値理論の確立と社会での実践を目指す。 このミッションは、社会貢献、社会課題解決、理想社会の構築、ではなく、ポスト資本主義での新しい価

            陽へドニアと陰へドニア

            ウェルビーイングの分類として古代ギリシア哲学での定義、ヘドニア(快楽主義)、ユーダイモニア(よき人生主義)の2つの考え方があったとされる。 ここでは更なる区分として、以下を定義する。    感動力(ヘドニア・ヒュッゲ・受動フロー)    自己実現力(ユーダイモニア・能動フロー) ヘドニアは快楽主義で短期的幸福と言え、持続可能な幸福ではない。 ユーダイモニアは長期的幸福と考え、持続可能な幸福とも言える。 (こららのウェルビーイングの分類については、https://www.eud

            高齢者住居の新しいスタイルの模索

            ノビシロハウス亀井野のモデルはいろいろ展開が考えられる。 これもLIFULLが関係しているようで、さすが。 都心の超高額物件、2億円以上のマンションでこのスタイルを運用するアイデア。 都心のハイスペックマンション(タワマン等)は場所によるが、賃貸(オーナーが投資用に購入した物件を貸し出すスタイル)で借りると50~70平米で月額30~50万円くらい。 信用調査的には年収1千万円は必要であり、比較的高収入な若者でも自分自身の収入では契約できない。 一方、高齢者はいろいろな見守

            最適化社会とFIRE

            FIRE、「Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)」を目指す人々が増えている。 一方、「最適化社会」の仕上げ段階を迎える中、SDGs等の社会課題を解決する活動に関わる人々も増えている。 FIREは必要最低限の収入を金融投資の運用益でまかなうことが想定されている。 活動自体が実質的価値を生み出すものではないが、資本主義社会と自由な生活の折り合いをつける手段とも言える。 FIREは金が金を生む一種の「虚業」によって「

            自律分散型安全保障

            国家主権に代わる新しい統治の仕組みとして、自律分散型組織(DAO)がある。 国家主権の主機能の一つである、徴税による財政出動は、GAFA/FANGにより、機能停止に向かっている(国家主権としてはBEPSによる、現在の枠組みを変えない手法を狙っているが)。 安全保障分野における自律分散型対応について考えてみたい。 現代の軍事行動は高度にIT化、デジタル化が進んでいる。 そういった環境のもと、自律分散組織としてのIT軍、アノニマスによるホワイトハッカー的攻撃などが始まっている。

            読書記:ザ・ムーン(ジョージ秋山 サンコミックス)

            ジョージ秋山は、「浮浪雲」等、社会課題をテーマにした漫画を数多く輩出している(ちなみに「浮浪雲」は大学受験問題で取り上げられたこともある)。 「ザ・ムーン」もさまざまな社会課題を示し、そのストーリーはある意味救いのない締めくくりとも言える作品である。 その主たる内容も考察に値する点が多数あるが、この作品で私が常に気になるのは、登場人物の中で「糞虫」という存在である。 「糞虫」はストーリーの中ではあくまで脇役である。 彼の活躍が注目点ではなく、彼の生き方が、現代風に言えば、究極

            NFTとトレーサビリティ

            NFT(非代替性トークン)によるサプライチェーンのトレーサビリティの確保。 これらは転売による価値移転を原作者に還元する仕組みを自律分散的に確立できる。 自律分散的組織(DAO)での、いろいろ課題(事務管理者による中抜き、価値配分方法の専横化)をクリアにした上での著作権や知的財産管理・保護を実現できる。 こういった社会的便益向上効果以外の側面にも注目したい。 英国の現代奴隷法、米国のドットフランク法。これらは人権に配慮しない加工労働や原材料確保をディスクローズする規制により、

            社会的便益向上(Well-beingの向上)の具体的活動

            AI研究で有名な東京大学の松尾豊教授がDXでの企業価値向上を複利計算の数式、 y(t)=a(1+r)t y(t) t年後の金額 a 元本 r 利率 t 期間 で説明していて、rを増やすのが従来モデル、tを増やすのが新しいモデル、との提言をしている。 これは企業向けの話なので、企業価値(現在では時価総額など)の向上の話だが、この考え方は社会的便益の向上、Well-beingの向上においても理解を進めるヒントになる。 社会的便益の向上は、rを高めることが困難であり、結果とし

            読書記: 会社法は誰のためにあるのか: 人間復興の会社法理(上村達男 著、岩波書店)(2021.12.25発売)

            ブラックロックなどの巨大ファンドの分析では、SDGsやESG対応しない企業は成長が持続しないという分析をしていて(あくまで投資リターン率の話。社会的便益向上とは直接関係しない)、バンガード、ステートストリートなども同じ傾向。この3ファンドだけで1,500兆円以上運用しているので、その流れになるのは必然。 SDGsは社会的便益向上を見せつつ、投資リターンは上がるのでその傾向になるわけであるが、投資家である以上、投資家へのリターンが増えないと困る。そこでマルチステークホルダーへ

            読書記:ボン教 弱者を生き抜くチベットの知恵(熊谷 誠慈 編著、創元社)(初版2022.1.20)

            チベットやヒマラヤ地域で、1200年の間、弱者として生き抜いてきた「ボン教」という土着宗教についての本。 一気に読んでしまいました。ボン教のなんとも不可思議な仕組みや位置づけに興味をもったのか、「レジリエンスとフレキシビリティ」(普通なら仏教に取り込まれてしまうのに逆にその手法を組み込んでしまい生き残っている)という観点に興味をもったのか自分でもよくわからない。 一見読み難いタイプの本に思えたのですが、楽しんで読んでしまったのが不思議。 ひとつ興味をひかれたのが、ボン教は中国

            台北ワーケーション(阿里山)

            阿里山は檜が美しい場所。コーヒー、お茶が有名。ワーケーションとして、創作のアイディアが生まれる場所。