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早慶上智3冠の先輩が教えてくれた合格への「ちょっとだけ違う」勉強法〜前編〜

こんにちは。いつもお読みいただきありがとうございます。MSA齋藤直哉です。

入学式を終えたばかりの卒業生がご挨拶ということで、訪ねてきてくれました。教える立場としてはなんともうれしい瞬間です。せっかくなので「後輩」にアドバイスをもらおうとインタビューしました。さすがだなぁ〜と感心することがたくさんたくさんありました。

アドバイスをくれた先輩は、上智大学外国語学部英語学科在籍です。他の合格大学は、慶応文、早稲田教育、上智外国語イスパニア語、総合グローバル、明治大、立教大学とずらっと並びます。結局は「受験したところからは全て合格をいただきました(笑)」とのことです。

大学別の対策は?

これだけ出題傾向の異なる大学、学部に合格するとなると、大学別対策をどのようにしたのか、とても気になりますが、上智大学を除いてはとくに対策はしていなかったそうです。上智大学は英文法の問題でとても細かな、重箱の隅をつつくような問題があるとわかっていたので、冬期ぐらいから重点的に文法・語法の対策をしたということですが、それ以外は、慶応も早稲田も過去問をやっていくだけ。とくに対策のようなものはなし。結局は「確かな読解力と文法力が重要だと思います」と即答です。そうですよね!

合格のために英語で一番大切なのはなんでしょう?

「単語力です。」これも即答でした。愚問だったかもしれません...。「単語を知らなければ、文章も読めませんし、英文法の問題文すら読めません。もうとにかく、単語単語単語です」と。MSAで毎週チェックテストがあった『単語王2202』は90点以上は取れるように準備していたとのこと。実はMSAでは、毎週のチェックテストの合格最低点は「95点」なんです。ちょっと基準が低い!?と思ってしまいそうですが、ここが合格する人の違うところです。「毎週の範囲だけではなく、前の週の分も必ずやるようにしていました」と。これです!これ!

単語テストのスコアだけみると、毎週毎週満点を取っていて素晴らしいのに、なぜか模擬試験では英語の成績がパッとしないというケースがあります。原因はここ。つまり「指定された範囲の勉強しかしていない」ということです。

(1)毎週90点を最低限キープしながら、前の週に範囲だった英単語を忘れないようにカバーしている人。
(2)毎週100点を絶対にキープしているが、その週の範囲しかやっていない人。

中身がぜんぜん違いますね。

どうしても、範囲の決まったチェックテストのようなものは、その範囲だけに集中しがちですが、ここに「差」が生まれる要因のひとつがあります。チェックテストで満点を取らなくてもよいという意味ではもちろんありません。100点をとりながら、前の週の分もやるのが理想ではありますが、100点を多少犠牲にしてでも、範囲以外の、つまり、そのチェックテストでは問われない部分もカバーするという行動は大きな差につながるものです。

単語に関しては、単語の本で覚える以外にも、長文読解などで知らない単語が次々と出てきますが、これをどう処理していたのかも聞いてみました。単語を調べたらそれっきりになってしまうことがありますが、これでは覚えられませんよね。これをクリアするためにアプリ(Quizlet)を積極的に使っていたそうです。Quizlet はとっても有名で、MSAでも使用を促していますが、活用できている人は少ないかもしれません。簡単にフラッシュカードが作れますので、記憶を定着させるにはたいへん便利なものです。防水のスマホをお風呂に持ち込んで Quizlet で暗記していたそうですから、やはり徹底していますね。(スマホで別のものを見てしまいそうな人にはお風呂はおすすめできませんね)

単語を一番必死にやっていたのは、 4月〜5月だそうです。これも理にかなっています。英単語を早めに一巡させることで、「まだ覚えきれていないけど知っている単語」の数がどんどん増えます。そうすると、普段の勉強中にこの「まだ覚えきれていないけど知っている単語」にバンバン出会うことになります。これでさらに記憶に定着しやすくなるわけです。

そして、二巡目からは(『単語王2202』に載っている)派生語や同義語などに取り組み、語い力を増殖させるという作戦です。このときも、やろうと決めた範囲だけでなく、すでに終わっているものも必ずチェックするようルーティンに組み込んでいたということですから、さすが!という気がします。

単語をいつやるの?

一日の中で英単語にどのように取り組んでいたのかも気になるところです。「単語は朝・昼・夜とやるようにしていました」とのこと。まずは、朝起きてから1時間やる。そして、移動中は「単語の時間」と決めていたそうです。次は、お昼ご飯を食べた後。最後に、夜寝る前。大きく3回に分けてやっていたそうです。ただしこれは、その日のノルマを3つに分割してやるのではなく、それぞれの時間にその日のノルマを全てカバーするようなやり方です。参考にしてみてください。朝覚えた単語を昼も夜も、合計3回はチェックすることになるということです。3回も出てくると見たことがあるものが増えてうれしくなり、やる気もキープしやすかったと言っていました。

単語を覚えるためには、机に向かって2時間も3時間も費やすのではなく、とりあえず頭の中に入れて、一日の中で「泳がせておく」ようなやり方が記憶のためには良さそうです。

覚えるときは、意味がわからない単語にふせんをつけておいて、わかったら剥がすなど、ごく普通の方法を取っていたそうですが、徐々に、単語の本に掲載されている順番で覚えてしまったり、周りの単語がヒントになってしまうことがあるので、ここでも Quizlet を併用してシャッフルしてチェックするなどもしていたとのことでした。

「毎週の範囲だけではなく、前の週の分も必ずやるようにしていました」というのがとても印象的でした。やはり、チェックテストなどで表に出てくる数字だけではわからない努力をしていることがよくわかりました。 

後編では時間管理やスマホとの付き合い、英語以外の科目についてもお伝えします。


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