初めてメンターをやる時に知っておくべきこと

組織の中で仕事をしていると、後輩や部下を持つことがでてきたりします。
既にチームのリーダーとして経験があり、メンバーへの指導経験がある場合は大丈夫ですが、経験がない場合は何に注意して接していく必要があるのかわからないはずです。
メンバーのポジションでも先輩として新人を指導することがあるので、そういう時のために知っておいた方がいいことをまとめておきます。

メンターとメンティーについて

メンターやメンティーという言葉は聞いたことある人もいると思います。
何かの役割という認識はありますが、どう言った役割なのかしっかり理解している人は少ない気がしています。

ある日突然…

屈強な上司:新人入ってくるんだけど、年齢近いからメンターよろしく!
メンター :え? はい! よくわからないですがやってみます!
メンティー:( …大丈夫かな)

メンター側が何をすべきか理解しておかないと、メンティーも不安になりますよね。

メンターとは何か

メンタリング英語:mentoring)とは、指導・相談役を担う社員が新入社員や後輩をサポートする制度のこと。人の育成、指導方法の一つで、指示や命令によらず、メンター(mentor)と呼ばれる指導者が、対話による気づきと助言により、被育成者たるプロテジェ(protégé)ないしメンティー(mentee)本人と、関係を結び自発的・自律的な発達を促す方法である。
プロテジェがメンターから指導・支援・保護されるこの関係をメンター制度(メンターせいど)ないしメンターシップ(mentorship)と呼ぶ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

Wikipediaによるとメンタリングを行う上での役割で、メンターは指導者で
メンティーは被育成者という意味らしいです。
これだけだと結局何をしたらいいかわからないので具体的にすべきことを挙げていきます。

メンターとしてすべきこと

すべきことは沢山ありますが以下のことは意識しておく必要があります。

  1. 関係値を築く

  2. 教えるのではなく気づきを与える

  3. コンフォートゾーンを抜け出す(広げる)手伝いをする

  4. メンターとピアメンターの違いを知っておく

  5. 悩んでいる場合は、問題の文を一緒に考えてあげる

関係値を築く

まず初めに行うべきことです。
全く関係値が築けていない人との話を聞いて素直に受け入れられる人はいませんよね?

謙虚:互いの弱さを見せられていること
敬意:互いに敬意を持っていること
信頼:互いにメンティーの成長に期待を持っていること

謙虚・敬意・信頼がない状態ではメンターとしての役割を担えないので一番重要なことだと考えています。

気づきを与える

新人に関しては職場でのルールを知らないため、新人の動きで指摘する点が多いはずですが、正しいことを直接伝えてもメンティーにとっては納得感がないのでなぜそうしなければいいのか理解できません。傾聴する姿勢で、なぜそうなってしまったのかを聞き、その解決策をメンティー自身に気づいてもらうことが重要です。
メンティー自身が気づいたことについては「自己説得」というらしく、正解の行動に対しての納得感が全然違うため、指示通りに動く時とは変わってきます。

コンフォートゾーンを抜け出す手伝い

人材の種類は「依存型人材」と「自立型人材」の2種類の人間が居ると思われがちだがそうではないようです。

依存型人材:問題を与えられてから考え始め、問題と解決策を渡されてから動くことができる
自立型人材:自ら問題を発見し解決することができ、問題について自分ごととして捉えられる

ではなぜ「依存型人材」と捉えられる人がいるのか、それは自立的に動く範囲の期待値が不一致によって起きています。
メンティー自身が考えている動くべき範囲のことをコンフォートゾーンと言い、自然とコンフォートゾーンは広がることはないのでメンターは広げる手伝いをする必要があります。
メンティーが範囲外へチャレンジした場合、ポジティブなフィードバックを行うことで範囲外へのチャレンジが楽しくなり、繰り返すことで自立的に行動するようになります。逆にネガティブなフォードバックを繰り返しているとチャレンジに対して億劫になり、依存型になってしまう恐れがあるので注意が必要です。

メンターとピアメンター

メンターは実は2種類存在しています。

メンター  :ロールモデル的な存在
ピアメンター:兄貴・姉貴的な存在

よく言われているのはピアメンターの方ではないでしょうか。
距離が近い分のでメンティーは悩みを言いやすく、仕事で詰まった時のアドバイスを気軽に行える関係値を持ちやすいです。
逆に言うと距離が近いため、メンターの特性にメンティーが感化されやすいのでネガティブな発言には注意が必要です。

ロールモデルとしてメンターに入った場合は、距離が遠いので気軽に話をする関係値を持つことは難しいので、ピアメンターと比べて丁寧な関係値の構築が必要です。
しかし、関係値を築けてしまえばピアメンターより言葉が深く刺さるようになるのも特徴だと思います。

問題文を一緒に考える

仕事経験が少ない人(特に新卒入社)の場合、質問に来てくれたが何を言いたいかさっぱりわからないことがあります。これは珍しい現象ではなく、新卒入社が多い会社では毎年発生する事象ではないでしょうか。
その時に決して無下に扱うことはしてはいけないです。メンティーは何から問題を抱えている状態ですが、感情が混ざってしまい謎の相談文章になってしまっているだけなのです。

最初から問題を正しく整理することは難しいので、問題点が何なのかを一つ一つ紐解くように質問しながら答えに導いてあげましょう。
繰り返し行っているとメンティーも少しずつ問題の整理が上手になってくるはずなので根気強く待ってあげましょう。

最後に

メンターとしてメンティーを指導できるようになるためには、メンター側もトレーニングが必要です。何も知らない状態で指導するより、やるべきことを知った上で実践し、できなかった部分は反省し次に繋げるようにすることで徐々に良くなっていくはずなので、メンティーだけではなくメンター側も成長を意識するようにしていきましょう。
今回あげた内容以外にもメンターとして意識すべきことは多いので、今のやり方で満足せずに、常にアップデートして今より良くする意識が重要だと私自身思い聞かせてこれからもやっていこうと思います。


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