詩　「うんこ名言風」

1.
うんこをしたくて
うんこをするのではありません
うんこをせずにはいられないから
うんこをするのです
それが私にとっての
うんこというものですね
ええ、はい。

2.
人生の困難に直面し
一歩も動けなくなったとき
その高い壁を越えるためには
何はともあれ、まずは
うんこをすることです
身軽になることはもちろん
何よりスッキリしますからね

3.
美しい女性にむかって
「あなたような人でも
　うんこをするのでしょうか？」
と質問したら
「いいえ。私のお尻からは
　お花が出てきますのよ」
と返されたとき
私はこう思いました
お花はともかくとして
お尻から何かが出るのは
私と同じなのだ、と
つまり、そのお花は
詩的な表現としての
うんこなのですね？と
詩　「うんこ」
ですか？と

4.
うんこを見せ合ったら
それはもう親友というより
戦友でしょうね

5.
うんこの便りがないときの
あの不安と絶望感は
恋人からの連絡が途絶え
もうこのまま終わりなのではないか
と感じるときのアレと
ほとんど同じですね

6.
うんこで笑えるのは小学生まで
と大人ぶって言ってくる輩には
うんこを投げつけましょう
もちろん、言葉のうんこ
という意味ですがね

7.
武器を捨てろ
うんこを持て
手は洗え

8.
私がもっとも同情してしまうのは
外出先でうんこがしたくなって
トイレを探している人です
あの状況下に置かれた人間は
人殺し以外だったら何でもします
そのくらい切羽詰まっているのです
私はなんとかして彼を助けてあげたい
しかし、私は無力です
もし私が政治家になったら
この国のトイレを増やすことに
税金を使いまくりたいと
常日頃考えています

9.
私の好きな女性のタイプは
便所を「お便所」と呼ぶ女性です
おトイレ、ほど気取っていませんし
お手洗い、のように隠し事をしません
そして何よりチャーミングです
だからといって誤解してほしくないのは
うんこを「おうんこ」と呼ぶ女性は
私のタイプではない、ということ

10.
私は「うんこそのもの」は
特に好きではありません
むしろ嫌いです
私が愛してやまないのは
「うんこ」という日本語です
正直な話「うんこ」は
私のもっとも好きな言葉です
日常に加えるちょっとしたスパイス
憂鬱を少しだけ軽くする精神安定剤
それが「うんこ」です
落ち込んでいるとき
死にたくなったとき
試しに「うんこ」を思い出してください
笑えないし救われないかもしれない
それでも「生きろ！」「頑張れ！」より
心で「うんこ！」と唱えるほうが
いくらかはマシな気分になるでしょう
さっきまで死にたい気分だったのが
うんこを思い出すことによって変わる
その精神状態を指す医学用語として
我々うんこ専門家はそれを
「クソみたいな気分」と呼んでいます