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ホロコースト関連note記事(及びマガジン)の修正、現在の状況報告、など。

私がnoteを通じてホロコースト否定論を対象とした記事を公開し始めてから2年と三ヶ月ほどが経ちました。最初は、2020年8月です。その記事自体はのちに修正記事を新規で公開したので、内容は全部削除しつつ存在だけは残してあります。

実は、ホロコースト関連のnote記事と同時期に始めたのが、ジャン・クロード・プレサックの『アウシュヴィッツ ガス室の操作と技術』の翻訳公開でした。

しかしながら、ホロコーストについての知識もあまりなく、英語の翻訳もまるでダメで、当時新しく日本語に対応し始めたばかりの優秀な機械翻訳サービスであるDeepLを使って闇雲に勢いだけで記事を公開し続け始めたのでした。

もちろん、これらのホロコースト関連記事公開を始めた当初から、内容が酷いのも自覚はしていたので、色々と自身の能力が向上してきたらいずれは修正しようと思っていました。で、例えばプレサック本の翻訳は途中で投げ出して放ったらかし状態でもあったので、2022年5月ごろになって、最初から全面的に翻訳し直して2022年8月までに完成させています。

他のnote記事シリーズの中で現在までに翻訳修正を概ね完全に終えたのは、

や、シリーズとしては以下のマガジンです。

以上は、ほぼ満足な状態まで翻訳内容が改善されています。

他にもいくつかの記事を修正していますが、その逆に、まだ未完のシリーズをいくつか残しています。うち、代表的な未完のシリーズは以下の二つです。

ヴァルテランド(ヘウムノ)マガジンのシリーズは、あまりにも当時の文書資料部分が多く、note上でもある程度、それら文書の体裁を整えつつ翻訳しないと意味がないため、時間がかかるために今のところ放置状態です。ラインハルト作戦マガジンのシリーズは、とにかく知らないことが多くて、量も多いため、単に翻訳するだけでなくって、調べながらやっているのでなかなか先へ進まずこれも放置状態です。

また、最近翻訳し始めたばかりの以下のシリーズもあります。

これに関しては、上記未完のマガジンシリーズとは異なって、完全にドイツ語資料であるため、ゆっくりのんびり時間をかけて完成させる予定です。

何故あなたは取り憑かれたようにホロコースト否定への反論記事ばかり公開しているの?

最初は多分、Youtubeで『ホロコースト論争』動画を知ったからだと思います。それを見てあんまりにも腹が立ったのです。ホロコーストについて無知だったとは言え、修正主義史観が嘘であるという認識はずっと昔から持っていたので、ネットでホロコーストについてのデマが流されていることに憤りを覚えたのがきっかけです。とにかく少し調べるだけで、ネット上には驚くほど否定論を信じている人が多いのがわかってきて驚いたのですね。とくにあの2ちゃんねる(5ちゃんねる)あたりでは投稿者の8割以上は否定論信者ではないかと思うほどです。ただし、ネットの状況と現実社会の全体の状況は異なることはわかっています。感覚としては、

  • 日本でホロコーストに関心のある人の割合は日本人の2割くらい。

  • うち、ホロコーストを否定的には考えていない人は8割。

  • 残り1割5分くらいは否定的とまでは言えないが、600万人は多すぎる程度には思っている。

  • 残った5分程度の人が、ガス室までをも否定的に考える日本人。ネットで否定論に賛同する主張をする人は、ここに含まれる人。

それでも、日本人人口を1億とすると、100万人くらいは修正主義的傾向のある人たちなので膨大な数なのではあります。もちろんこんな計算、特に数的根拠はありませんが、参考までに以下のような記事があります。日本人は欧州人ほどにはホロコーストに関心はないだろうと思って、かなり少なく見積もったのですが。

しかし、ネットを色々探っても、なかなかこれといった日本語でのホロコースト否定論への対抗記事が見当たらず、あっても大雑把に否定論へ反論しているだけで、また細かい内容についてもWebアーカイブにしかない『対抗言論』関連のものしかなく、それに対して、否定論は歴史修正主義研究会をはじめとして、事細かに否定論を展開しているようで、否定論を主張しているホームページやブログサイトもそこそこ多く、なかなか直接的な否定論への反論が難しい状況であることを知りました。

ホロコースト否定を対象とした有名な裁判である、リップシュタットvsアーヴィング裁判で、アーヴィングの資料改竄を詳しく調べた証人であるリチャード・エヴァンズ教授も言っていましたが、アーヴィングの著書に書いてある脚注にまで辿って文献を精査する作業は非常に手間がかかり、大変な作業になります。日本の歴史問題を対象とするならば、古い日本語が使われていようとも対象は日本語なのでまだやりやすいのですが、ホロコーストの場合は外国語を相手にする必要があり、文献を調べるレベルになると対応文献は日本で読むのはハードルが極めて高く(取り寄せるか国会図書館レベルで探さないといけない)、私のような貧乏人には不可能です。そうした意味で、ホロコースト否定論に日本で反論するのは、ある意味鎖国状態に近いのです。

しかし、2020年くらいになってくると、インターネット上には、外国語の状態であるとは言っても、かなり膨大な量のホロコーストに関連した情報が公開されています。これは日本でホロコースト否定に対抗していた対抗言論のあった2000年ごろの状況とはかなり違います。当時はnizkorと呼ばれたサイトを中心に調べるくらいしかネットでは方法がなかったようです。また、前述した通り私が翻訳作業でメインに使用しているDeepLのような非常に優秀な機械翻訳サービスが現在は存在します。DeepLじゃなくとも、Googleの翻訳サービスも相当のレベルに達しています。

とは言え、細かな翻訳内容まではそれら機械翻訳サービスは現在でも対応しきれていないので、それならばと、自力で少しはより正確な日本語翻訳を提供するのも面白いかもと思ったわけです。その上で、集中的にホロコースト否定論を対象とした記事ばかりに特化できれば、もし反否定論を必要とする人が日本人にもいるのであるならば、ある程度の道標を提供出来るのではと考えたのです。

日本で、否定論への反論を期待している、あるいは好評を与える人が意外にも多いことは、Amazonレビューで偏執狂的に長文になった否定論への反論レビューを投稿した経験からわかっています。意外に多くの「役に立った」評価がもらえたのです。ホロコーストではなく、あの南京事件で『南京事件 小さな資料集』という超有名な否定論反論サイトが有名でよく知られている状況があり、歴史修正主義をよく思わない人がかなり多いのです。近年では武井彩佳氏の『歴史修正主義』が重版も出るほどよく売れたのもそうした状況をよく表しています。

しかし、何故、私のnote記事のうち、今現在ですらこの記事がトップページビュー数になっているのか、理由がよくわかりません(笑)

以上。

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