競争戦略の概要まとめてみた。

私は現在経営学部に所属している学生だが、一口に経営学部といってもそこで学ぶジャンルは多岐にわたる。

競争戦略論、会計、ファイナンス、マーケティング、国際経営などなど。

その中でも今回は「競争戦略」についてその概要と基本的な考え方について簡単に解説していきたいと思う。

競争戦略とはなんなのか?

競争戦略について解説する前に、そもそも「戦略」という概念について解説する。
戦略というのは

企業の資源配分について決定すること

である。いきなりこんなことを言われてもわからないと思うので、例として
我々が旅行に行くと仮定してみる。

旅行に行く時、その目的は「楽しい時間を過ごすこと」である。観光やショッピング、食事やさまざまなアクティビティなどやりたいことはたくさんあるはずである。

しかし、我々が持っている資源(この場合はお金だったり、取れる休みの長長さなどがある)には限りがある。ショッピングでお金を使うなら、ちょっと安めのホテルにしなきゃいけなかったり、とにかく観光名所を全部回りたいなら一つの場所に滞在する時間は短くなったり。そこには様々なトレードオフがある。そのトレードオフを考えながら、自分の満足を最大にできる旅行プランを立てることができればその旅行は成功したと言える。

すなわち、TOYOTAやAppleなどどんな世界的企業だって無限にお金や時間、人材や情報を使えるわけではないわけで、自分が持つ資源の範囲の中で最も利益を上げられるような資源の使い方を考えること=戦略を立てることと言える。

そしてそれが、競争戦略になると

他社に対して、持続的な優位性を確保するための戦略

になる。つまり、他社よりも持続的に利益を上げ続けるための上手な資源配分の方法が競争戦略の本質である。

競争戦略の優劣

ではいい競争戦略の優劣はどんなポイントで決まってくるのだろうか?
そのポイントは実に単純である。ズバリ

どれだけ他社と違っているか

である。いかにして周りと違うことができているか、そしてそれを顧客に対して伝えることができているか。それこそが戦略の優劣を測るポイントになる。

これはスマホを例にとるとよくわかると思う。日本ではiPhoneを使っているユーザーがおよそ70%とも言われている。これはAppleがiPhoneとその他のスマホの違い、そしてiPhoneが優れている部分をうまく市場に伝えることができている証拠である。

そしてこの競争戦略の面白いところは、この戦略をうまく立てることでむしろ「競争」を避けることができる点にある。

結局、周りと同じような戦略を立てていると、最終的には「どちらがどれだけ安く売ることができるのか?」という観点でしか比較できなくなってしまう。

ところがうまい戦略を立てることができて、他社との違いを明確に市場に伝えることができれば直接的な競争を避けることができる。

高級ブランドなどはいい例だろう。一般的に考えると、百均で売っているバックも、高級ブランドのバックもバックとしての役割は何も変わらない(むしろ百均のほうが使いやすいまである)。

しかし、高級ブランドはその違い(デザイン、ブランド力、ステータスなど)をうまく世の中に伝えることで「バック」としての直接的な競争を避け、あの高額な金額で売ることができている。

まとめると、競争戦略をうまく立てることができればむしろ競争を避けることができ、かつ他社よりも高い利益を出すことができるようになる。

まとめ

これまでつらつらと述べてきたことをまとめると、競争戦略とは本質的に

「他社との違いを打ち出すことで、直接的な競争を避け、持続的な優位性を確保すること」

であり、そのためには自社の資源を上手に配分することが大切であると言える。そしてこの競争戦略の考え方というのは、実に様々なことに対して応用できる考え方だと思っている。

より緻密な理論や、深い内容について知りたい人はぜひ書店に行って競争戦略に関する本を読んでみてほしい。




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