連作短歌「わたしは夜夜中燃え殻を」
暮れなずむ街とかくれ鬼をする しじまに消えていくは劣情
吹き出しが連なる画面がやかましく呼び立てるからフリスク食べる
このままさ、一生始発が来ないとかないかな? ゴジラが来るとか、だめ?
恋蛍輝け季節が通り過ぎ道端佇む無色の君まで
何度でも何度でも何度でも言うけど許すよ、許してくれれば
もらうたびこれがわたしじゃないように願って吐き出すマルボロメンソ
結局はさけるチーズのように傾いてしまった愛だったんだよ
うたかたのシーソーゲームを楽しんでリンゴのガムだけゴミ箱行きです
スワイプで完結できる世の中は全部群青へ飽和して良し
とりあえず「デートしたい」を定義して。できたら最小公約数で。
薄煙たなびくシケモクかき集め桟橋作ればまな板のコイ
水玉を背負う覚悟決めたので正しく殺せよゼクシイの束
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この短歌は小説「あなたは砂場でマルボロを」を基に作られた連作です。
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