見出し画像

筑波大学が総合選抜を導入した

筑波大学は令和3年4月から新たに総合学域群という学群(一般的な大学で言う『学部』)をおきました。

どういう学群か一言でまとめると

ここに入った学群生は一年間同じ授業を受け、2年目から自分の興味のある(行きたい)学問へと進んでいこうというもの

入試形態

今まで:AO、推薦、前期、後期でそれぞれ志望する学群を受験

令和3年4月〜:AO、推薦、後期→変わらず
前期→「総合選抜」、「学類・専門学群選抜(これまでの前期と同じ)」の2種類に分割される

ここで総合選抜で入った人たちは新しく創設された総合学域群に配属され、1年間「共通科目」と「専門導入科目」の授業を受けていきます。

画像1

<引用:筑波大学 総合学群域>
総合選抜の段階で『文系』『理系Ⅰ』『理系Ⅱ』『理系Ⅲ』と分類され、1年後改めて希望する学群と合流するようである。

なーんか見たことあるなぁと思ったら東大の志願方法と一緒なのね。

東大も理科一類、二類、三類と別れており、そこから学部へと移行をするのでシステムとしては東大システムと似たものを感じる。

これまで学群制度、3学期制度、モジュール制度と独自の文化を出していった個性原宿系の筑波大学もついに天下の東大と同じルートに乗り始めたというのか。


筑波も東大を真似始めたか


東大(ら)と異なる点は、選抜コース(新設)と個別コース(既設)で別れており、どちらからでも入学できる。そして一年後にこれまでの学群として合流する。気持ち的には総合選抜コースから希望する学群に編入するみたいなものである

進路はどうなるのか

2年次に進級する際に、どの学群に進みたいかを決める必要がある。
そこで、大学からは以下のように受け入れ枠を用意しているので自身のコースがどの学類を優先的に受け入れているか確認してみると良いだろう。

画像2

<引用:筑波大学 総合学群域>
◎は優先的に受け付け
○は受け付けがある

といった具合に1年次に入ったコースによって入りやすい学群とそうでない学群が出てくる。
そのため、基本的には今いるコースに沿った学群に進級するも、1年の間で別の分野に興味を持ち始めたら転類することができる。

そのため、通常の学類入学(いつもの前期入試)するより進路の選択に幅が広がるような感じがする。

メリット

・進路が定まらない人への救済措置になり得る

受験勉強から開放されて肩の荷が降りて、(比較的真面目に学校に通える)一年間で自分の進みたい道を決めるための準備期間として使えるので、出願の時点で学群選びにあまり迷いがなくなる

・とりあえず入ればいい

学群や授業内容、先生…詳しく調べずとも大学の施設と大学名で決めちゃうことができる。既存の転学制度はあるが、成績や面接などハードルがあるので総合学域群であればその煩わしい心配もないだろう。

とりあえず筑波大学に入りたいのであれば、総合選抜で倍率の低いところを狙うのもありかも。

ただ、1年後の学群配属での倍率競争は避けられないから成績は一定以上収めておくに越したことはないはず

デメリット

・文系はいいが、理系のコース選択がちょっと複雑

文系は選択肢が一つしかないのであまり気にならないが、理系は3つもコースがわかれており、コース選択に迷いが生じる。一応、一年後どの学群にも行こうと思えば行けるが、実際のところコースによって行く学群は決まっているものだと思う。それぞれのコースで優遇される学群が異なるからだ。だったらそのまま学群に入ればいいじゃん…ってツッコミたくなるけど学校には逆らえないな。

・総合選抜内で結局また争う

総合選抜の枠に収まったら次は学群選びで枠に入らないといけないから、うかうか遊び呆けれないから大変かもしれない。勉強して好成績残す真面目系なら問題ないが、大学生はいつ自堕落に陥るかわからないから「私は大丈夫」が一番信用できない。

GW明け、夏休み明けあたりで脱落者がポロポロ出てくるのもフレッシュマンの風物詩。といっても大丈夫じゃない人はこういう記事みないから何も問題ないけどさ。

・コミュニティ形成が限定されるかも

今までは、1年次の学群に入るとクラスわけされ、そこからコミュニティが形成される。そして3年次になると高専などの編入組と合流するが、編入組は編入でコミュニティを作るので、コミュ力が高くないとなかなかコミュニティを広げるのは難しいし限定的になってしまう。つまり、最初の環境が肝心なのだ。

これを踏まえて考えると、今まで一緒だった学群生は総合選抜と学群生とで分かれ、2年次で合流する。つまり、1年次の時点で作られたコミュニティは継続することが多いし、元々学群生がいるところに総合学域群の学生が入っていくのだからコミュニティ形成に若干のハンディキャップが発生するととれる。

まぁ、いろんな人と仲良くなれる総合学域群にいれば幅広く付き合えるコミュ力も鍛えられそうなので、心配もいらないと思うけど筑波大学の人内気だからなぁ(偏見)

結局総合学域群と個別の学群どっちがいいの?

・受験勉強が得意もしくは希望学群の倍率が
          (相対的に)低そう→希望の学群
・大学の定期テストで高成績を収めれそう→総合学域群

おそらくではあるが、総合学域群に入ったあとは1年間の成績(GPA)で上位から順に選べる感じになるのではないか?と予想している。であれば、入試はギリギリだったが、大学での勉強をしっかりやれば希望する学群が高倍率だったとしても一年後に入ることが可能となるだろう。

逆に受験勉強で高得点を取れるならさっさと希望する学群に入ったほうがいい。

まぁこれで総合学域群の倍率が一番高かったら面白いけども。


芸専の枠5名について

芸術専門学群(通称:芸専)は文系〜理系全体の中で5名の枠が用意されているようで。一年間の学業の過ごし方によっては憧れの芸専に入ること可能である

が、5名だ。2年生にあがって他の芸専と合流できる覚悟がないと今後の学群生活も大変になるかもしれない。

あと何気に医学も枠として入っているので、進路の幅としては広く用意してくれていると思う。

体専がないのは、筋肉が特級品がゆえ

唯一、受入れがない学群が体育専門学業(通称:体専)である。これはさすがに文系理系でも筋肉まで鍛えるカリキュラムはないから体専もここから有望株を引き当てるのは不毛だと判断したのだろう(冗談である)

体専はいつも通りの入試で入るしかないようで。

TLみていたら鬼滅パロを使って、総合学域群のネタが流れてきたので、ちょこっとまとめてみた

将来の筑波大学はサークルや委員会などで上級生が新入生に自身の学群を勧めてくる時代が来るんだろうなぁ…

ついには先輩が所属学群について宣伝するパロまで生成されてとても楽しそう


早く全学類の推薦パロを見たい

おわりに

学群(学部)の編成が変わった瞬間の一期生は戸惑いが大きいかもしれません。しかし、学群の選択を間違えたからといっておしまいではないので、目の前の選択した道を着実に歩みましょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?