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映像作品感想

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シリーズでまとめていない映像作品の感想です。
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老神父と元気なシスターの名コンビ『名探偵ダウリング神父』(1987/1989~1991)ドラマ概要+シーズン2第4話・第5話 紹介と感想

日本では『ジェシカおばさんの事件簿』のタッパー保安官でお馴染みのトム・ボズリが主演のコメディタッチのミステリードラマになります。 久しぶりに見返したので、感想を残しておきます。 ドラマ概要 題名:名探偵ダウリング神父 Father Dowling Mysteries 製作:フレッド・シルバーマン・カンパニー/アメリカ 話数:1987 パイロット版/1989~1991 全3シーズン 全44話 原作:ラルフ・マキナニー ❝The Father Dowling Mystery❞

2024年夏クールに視聴し始めたアニメ

春クールのアニメ感想もかけていませんが、夏クールに見始めたアニメについてメモ程度に記録を残しておきます。 小市民シリーズ 米澤穂信原作で20年の時を経て完結した〈小市民シリーズ〉の最初の2作のアニメ化です。 前から気になっていながら原作まで手を出せてなかったのですが、まさかのアニメ化ということで遂に原作に手を出せたのも感慨深いです。 写実的で現実感のある岐阜の風景と抑えめのBGMが、小鳩くんと小山内さんが小市民になるべく奮闘している日常のリアリティーを強く感じさせながら

ひみつのアイプリ 第9話「結成!アイプリ探偵団」/響け!ユーフォニアム3 第8話「なやめるオスティナート」 感想

ひみつのアイプリ 第9話「結成!アイプリ探偵団」 ここまで明るく緩めの内容で展開してきたアイプリ。 キャラクターはかわいいし、音楽も良いしで楽しんでいます。 しかし、基本は一話完結の作風の為、引っ張るかと思われたサクラや校長の問題も一話内でスピード解決してしまい、早期にやることが無くなってしまうのではないかと勝手に心配していました。 しかし、第9話がとても好みの展開で、一人泣きながら余計な心配をしていたと思いました。 予告の雰囲気からもチィのメイン回かなとは思っていまし

最近観たアニメ簡単感想(ドラえもん/アンパンマン/アイプリ/THE FIRST SLAM DUNK)

ドラえもん「ふたりっきりで月旅行」「ウルトラリング」 「ふたりっきりで月旅行」 ジャイアンの誕生日当日に本放送がある記念すべき日は、ジャイアンとのび太に2人っきりで月へ行ってもらい、命を懸けてもらうことになりました。 10分ちょっとの尺の中で、ジャイアンの歌、ちょっと迷惑なところ、緊急時には頼りになるところと全部乗せで送る物語は、間違いなくジャイアンが主役の話でした。あやとりをする珍しいジャイアンも観られます。 冷静に考えるとドラえもんは大反省しないとだと思いました。 誕

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』(2024)映画&ノベライズ感想

著・脚本:内海照子 監督・脚本原案:今井一暁『小説 映画ドラえもん のび太の地球交響楽』小学館, 2024 観た&読んだ時の感情を優先させたので、読みづらさがあると思いますが、熱は込めました。 結論としては、かなり面白いので、ドラえもんが好きな人、音楽が好きな人は見たほうが良いです。 あらすじ(公式サイト「ストーリー」より) 学校の音楽会に向けて、苦手なリコーダーの練習をしているのび太。 その前にあらわれた不思議な少女・ミッカは、のび太の吹くのんびりのんきな「の」の音

Netflix『T・Pぼん』シーズン1(2024/全12話)紹介と感想

藤子・F・不二雄生誕90周年のプロジェクトの一つとして、Netflixで2シーズンに渡ってアニメ化されることになり、遂に第1部リーム編が配信されました。 原作について ひょんなことからタイムパトロール隊員となった並平凡と先輩隊員リーム(とブヨヨン)が、歴史上の様々な時代へ行って人命救助をする姿を描いた、『少年ワールド』1978年8月号~1979年9月号連載のシリーズ最初の14作から12作品がシーズン1ではアニメ化されています。 原作は、F先生の歴史オタクぶりが全開で、1

「しょくぱんまんとアロマちゃん」が少し切ない読み切り少女漫画として良かった

毎週日曜日、起床後の楽しみは『それいけ!アンパンマン』 本放送より少し遅めの北海道。 今日の放送は2017年10月13日放送分の再放送でした。 Aパートの「ジャムおじさんときのこのくに」も良かったけど、Bパートの「しょくぱんまんとアロマちゃん」(脚本:友永コリエ)が少し切ない王道の読み切り少女漫画として良かった! 話しとしては、 しょくぱんまんとアロマちゃんの出会いと交流 →やきもちを妬いたドキンちゃんがアロマちゃんに変装してしょくぱんまんと二人きりになる →アロマを作ろ

それいけ!アンパンマン 第1631話「ジャムおじさんとアンパンマン」(2023)感想

あらすじ メロンパンナちゃんに、なんでパンを作るのが尋ねられたジャムおじさんは、少年時代のあるエピソードを語る。 その頃、アンパンマンはポエムさんという謎の詩人に出会い、「君はなんのために生まれたの? なにが君の幸せ? なにをしたら喜ぶ?」と質問をされていた。 ジャムおじさんのパン作りの原点と、アンパンマンの行動の原点が描かれる特別編。 詳細なあらすじ(ネタバレあり) パトロールに行くアンパンマンを見送るパン工場のみんな。 朝ご飯を食べながら、クリームパンダちゃんがジ

自分の海外ドラマ遍歴を語ってみる

小さい頃から『フルハウス』を数えきれないほどくり返し観てきましたが、自分から海外ドラマを積極的に観るようになったのは、アガサ・クリスティーにハマり2003年頃に『名探偵ポワロ』を視聴し始めたのが始めでした。 最初に観た『名探偵ポワロ』は「メソポタミアの殺人」「白昼の悪魔」の2本だったのを覚えています。流れで『ミス・マープル』『二人で探偵を』『アガサ・クリスティー・アワー』などクリスティー原作をどんどん視聴、小説も一気に読んでいきクリスティー沼にハマっていきました。 ミステ

放送を楽しみにしている作品(海外編)

実際に製作される or されている筈の作品は、気づくと新しい進捗状況が公開されています。 情報が出てから実際に日本で放送・配信されるまで間があるので、一度現在の時点までの情報をまとめておこうと思いました(長くなるのでシリーズ物で続編製作決定されているものは除いてます)。 BBC『Towards Zero』 次回のBBC製作クリスティーは『ゼロ時間へ』になります。 レイチェル・ベネットの脚本は個人的に馴染みが無いので予想がつかないのですが、『ゼロ時間へ』がしっかり尺を使って

『グルメ探偵ネロ・ウルフ』A Nero Wolfe Mystery(2000~2002)について

2024年現在、本国アメリカで作られたネロ・ウルフの映像化としては最も新しいドラマになります(ロシアやイタリアでは、この後も製作されています)。 海外ミステリーを集中して読んだり観たりし始めた頃にWOWOWで放送されているのを偶然観て、ネロ・ウルフ好きにさせてくれた思い出深い作品です。 紹介と感想 ジャズ調で作品に合わせて曲や映像を変えるお洒落なオープニング、50年代のアメリカを舞台に繰り広げられるノリ重視の軽ミステリー、ネロ・ウルフ劇団と言えるシリーズ内でレギュラーメン

ネロ・ウルフ長編26『母親探し』The Mother Hunt(1963)紹介と感想

レックス・スタウト 鬼頭玲子訳『母親探し』論創社, 2024 2014年から論創社から出ているレックス・スタウトのネロ・ウルフシリーズ。 今年の作品は、ドラマ化された作品は日本でも放送されましたが、原作としては日本初訳になります。 あらすじ 六月初旬の火曜日、ルーシー・ヴァルドンから受けた依頼は、家の前に置き去りにされていた赤ん坊の母親を見つけること、九か月前に亡くなったリチャード・ヴァルドンが父親である可能性を明らかにすることだった。 わずか三日で赤ん坊を一時預かって

ドラマ『チップス先生さようなら』(2002/英)感想

あらすじ 19世紀末のイギリス。前の学校で上手くいかず、ブルックフィールド校へ赴任してきた若き教師チッピング。 赴任初日から生徒の洗礼を受けるチッピングだったが、夜の自習時間に悪戯をする生徒へ威厳のある態度を示すことに成功する。 次第にチップス先生と呼ばれるようになり、ブルックフィールドで教師を続けるチッピングのもとには、生徒と関わる喜びや、生徒が起こす問題への対処など様々なことが起こる。寮監に選ばれたくてドキドキしたり、生徒への体罰に憤りを感じたり、色んな思いを経験する

NETFLIX『今日もあなたに太陽を~精神科ナースのダイアリー』(2023)紹介と感想

「精神科看護師が主人公なんて珍しいな」位の興味で見始めましたが、見事にハマったドラマについて、良かったという気持ちを残しておきたいと思います。 まとまりがない部分もあると思いますが、観た後の勢いを優先させました。 ドラマ概要大学病院の内科で勤務して3年目の看護師、チョン・ダウン。患者のことを大切に思うあまり、入れ込みすぎて器用に仕事を行うことができず周囲と上手く馴染むことが出来ずにいた。 精神科病棟へ異動となるが、今までと違う環境に最初はとまどい、自分のよかれと思ってした行