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ひみつのアイプリ 第9話「結成!アイプリ探偵団」/響け!ユーフォニアム3 第8話「なやめるオスティナート」 感想


ひみつのアイプリ 第9話「結成!アイプリ探偵団」

ここまで明るく緩めの内容で展開してきたアイプリ。
キャラクターはかわいいし、音楽も良いしで楽しんでいます。
しかし、基本は一話完結の作風の為、引っ張るかと思われたサクラや校長の問題も一話内でスピード解決してしまい、早期にやることが無くなってしまうのではないかと勝手に心配していました。
しかし、第9話がとても好みの展開で、一人泣きながら余計な心配をしていたと思いました。

予告の雰囲気からもチィのメイン回かなとは思っていましたが、謎の少女・つむぎが出てきてからは、つむぎ紹介回かなと思わせて、まさかのチィ挫折回という嬉しい驚きでした。

誰よりもアイプリに詳しいという自負があり、アイプリで一番星を目指している真実夜チィ。
しかし、ひまりがデビューと同時にバズリウムチェンジを行い、その後もバズリウムチェンジ成功者が出る中で、自分には出来ない焦りが育ちつつありました。
そんな中、アイプリ内で出会ったつむぎに先輩面しながらも丁寧に教えてあげたら、デビューライブでバズリウムチェンジを成功させ、純粋にお礼も言われてしまう。

この時の、一瞬いつもの自信満々な態度を出そうとして出来なくて、かといって、ひまりやつむぎの前では自分の素直な感情を出せないから、その場を離れるしかなくて。
星の無い夜空を観ながら「見えないじゃん、一番星」と呟く一連の流れが、(プリティーシリーズ始まったな……)と思わせてくれて良かったです。

〈一番星になりたいから〉という所からも、今は一番星ではないという自覚を持ち、普段の自信満々の態度は一種の鎧でもあることが分かります。
その言い方から、単純にトップになりたいというだけではない意味合いが感じられたので、そのヒミツの本音も気になる所です。

根が真面目で努力家で、一見高飛車に見えながらも他者に対しても親切に振る舞える優しさ。
そして、(またバズリムチェンジできなかった)と思いながらも、カメラに向かってポーズを決めることができるプロ意識。
更に、感情的になりそうな時でも、そのまま相手にぶつけないだけの自制心まである。
自分自身を苦しめてしまう要素が多いチィちゃん。そんな彼女が報われる展開を、時間をかけて描いてくれそうなのが嬉しかったです。

早くチィのフルライブを観たいですが、この挫折を丁寧に描いた上で、これしかないという展開でのお披露目を待っています。
覚醒後のチィちゃんのライブで2番の歌詞が流れたりしたら泣く自信があります。

その他、本筋の入るための序盤の異様なスピード感や、いつも通り能天気が過ぎるポーズが多いひまりなど、話全体を通して好きな部分が多かったです。
不思議な雰囲気を持つ少女・つむぎから始まる余波が、今後どのように展開していくのか楽しみです。
先ずは来週、みつきが打倒つむぎを掲げて立ち上がるはずです。

チィちゃんを応援しています

響け!ユーフォニアム3 第8話「なやめるオスティナート」

3期が始まってから積み上げてきた描写が、ついに炸裂し始める第8話でした。
中には、緑輝と求のように爽やかに展開するエピソードもありましたが、久美子周りは波乱に満ちていました。

部長として演奏者として進路に悩む一学生として、明らかに処理しきれないレベルで物事を抱えている黄前久美子。
しかも、既に素直な感情を出すだけの時期は終わり、部長として先輩として、いつでも周囲を考えた態度・発言まで意識しなければなりません。

そんな環境の中で現れた、名門・清良女子から転校してきたユーフォ担当の黒江真由。
久美子は、彼女に昔の自分を重ね苦手意識を持っていました。しかも、真由は実力至上主義の方針に馴染み切れず、しかし実力は間違いなく高い人間だったのです。

今回遂にオーディションの末に、ソロ担当を真由がやることに決まりました。
部長として方針に懐疑的な真由に肯定的な説明をしていた久美子も、自分がソロを吹けない可能性について本気で考えていなかったのでしょう。
いや、色々と考えることが多すぎて、そこに疑問を入れるだけの余裕もなかったという方が正しいのかもしれません。

アニメとして描写を丁寧に積み上げていたため、視聴者と言う第三者目線からは意外な結果とはいえない今回ですが、当事者である久美子からすれば青天の霹靂だったでしょう。
一方、真由は冷静に周囲を観たうえで、今のままでは自分がソロをする可能性があることに、ある程度自覚的だったのだと思います。

また、推しの奏が編成の変更でコンクールメンバーから外れてしまったことも、今後に響いてくると思います。

毎週目が離せない展開が続きますが、更にブーストがかかってきた今回。
久美子や麗奈の関係性、そして部全体の空気としてどうなっていくのか。
個人的には、相変わらず言葉が少ない滝先生の問題も大きいと感じています。

部活全体の行く末を決めるソロ問題がどうなっていくのか、そして久美子自身がどのように自分の中で消化させていくのか。
後半戦も楽しみです。

個人的には真由に共感してしまう部分も多い


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