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児童書・絵本・漫画など感想

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児童書や絵本、漫画の感想を中心にまとめています。
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#読書感想

宮野聡子/作・絵『あなたに あいたい』(2022)紹介と感想

宮野聡子/作・絵『あなたに あいたい』教育画劇, 2022 あらすじ 森の外れの丘の上にある小さな休憩所。 うさぎさんが掃除に来ると、前半分が消えていましたが伝言板に「あいたい」と書かれていました。 そこに、こりすとくまくんがやってきます。 3人で掲示板の内容について考えていると、子どもに会いたいかえるや友達に会いたいいたち、母に会いたいこじかが集まってきました。 会いたいのに会えない。皆が悲しい気持ちになっていると、一羽のわたりどりが飛んできて…。 本の紹介と感想

ヨシタケシンスケ『それしか ないわけ ないでしょう』感想

ヨシタケシンスケ『それしか ないわけ ないでしょう』白泉社, 2018  学校から帰ってきたお兄ちゃんが「みらいはたいへんなんだぜ。」って言ってた。ショックをうけておばあちゃんに話したら、「だーいじょうぶよ!みらいがどうなるかなんて、だれにもわかんないんだから!」って教えてくれた。お兄ちゃんに色んな未来の可能性を話していたら、どんどん面白くなってきて……。  ヨシタケシンスケさんのコミカルでかわいい絵から生み出される、自由で柔軟な沢山の未来の可能性に、ワクワクした気持ちに

戸森しるこ/作、結布/絵『トリコロールをさがして』感想

戸森しるこ/作、結布/絵『トリコロールをさがして』ポプラ社, 2020 あらすじ 小学四年生の真青は、二歳年上の幼馴染・真姫が大好き。 二人はいつも一緒に過ごしていたのに、六年生になってから真姫が変わってしまい距離ができたと感じていた。 真姫が離れてしまう事が寂しくて、ずっと一緒にいようとするほど、二人の距離は開いていく。 成長の早い子ども時代、真青は真姫との関係に悩みながら前に進んでいく。 感想 真青の一人称で語られる物語は、真青と真姫の関係を中心に、真姫が憧れてい