アイドルとオタクの相互承認関係

オタクはすぐアイドルに対して、「〜ちゃん可愛いよ!」等とやたらと褒める生き物だ。そうじゃない!って人も居るかもしれないが、この記事読み終わる頃には褒める生き物いいなと思ってもらえたらと思いながら今回は書きます。

多くの場合、元々可愛い女子がアイドルになると思うが、人前に出るというアイドル活動を続けていくうちに更に可愛くなっていくことはよくあると思う。もちろん、アイドルさん自身の美容に関する努力による部分も多いと思うが、オタクが可愛い!と声をかけ続けていくことも栄養になっていると思う。お花と同じである。単純に可愛いよ!と褒める言葉を投げかけてるだけで、アイドルは輝きを増してより可愛くなると思う。

「褒める」ということを言い換えると「他者承認」である。アイドルという職業をしているとやたらと他者からの承認が得られる。とてもいい事だ。人間の4番目の欲求であるところの承認欲求が満たされやすい。承認欲求とは「自分が価値があるものである」と承認される欲求のことで「他者からの承認」に限らず「自己の承認」も含んでいる。一般的に「他者からの承認」に対する欲求が強く見える人が「承認欲求が強い」と言われがちだけど、「自己の承認」がなかなかできない人こそ「承認欲求が強い」とも言われている。自己承認ができないとは別の言葉で自己肯定感が低いとも言える。裏返しみたいな言葉である。

余談だが、不思議なもので僕の推しメンと言われる人は自己肯定感が低めで自己承認ができない人が多い。そういう人を直感的に感じ取り、惹かれているのかもしれない。

自己肯定感を高めるには、他者承認により肯定感を高めることと、自己承認により自分を信じれるようになる「自信をつける」ことの2つの方法がある。どちらかと言えば後者の方がハードル高い人が多いと思う。そもそもそうやって自信を持てる人は自己肯定感がそれなりに保てるはずだからだ。そう考えると、自己肯定感を高めるには他者からの承認が糧になりやがて自信を持てる自分になるという道の方が進みやすそうだ。

あれ?なんかこの流れ知ってるぞ!という人は天元突破グレンラガン見てきた人ですね。知らない人に簡単に紹介すると、グレンラガンの主人公シモンは自分に自信の無いキャラだったのですが自分が絶大の信頼を置いているカミナのアニキに「俺が信じるお前を信じろ!」と言われて頑張るのですが、最後は「お前の信じるお前を信じろ」とアニキの亡霊に言われて自己承認して自己肯定して世界を切り開いて救っていく物語なのです。この物語の主人公をアイドルに置き換えると、我々オタクは世界を救う主人公ではなく主人公を肯定するアニキの立場なわけですよ。

最終的に自ら輝ける存在になれるかは主人公(アイドル)次第なとこはあるけど、少なくとも輝かせる手助けはできるというのがオタクの楽しいところでもあると僕は思う。

そこそこ長く推している子の中には最初は自己肯定感が低かったのにあるとき自己肯定できるようになったりした経験がある。そんなときに立ち会えたらとても面白い。ある種の成長の瞬間に出会えるのだからなかなか無いことである。この子のオタクをしていてよかったなと思う。

自信を持つ、自己肯定できるというのにはその人自身で何が原因なのか、何を解決したらいいのかという問題を解決せねばならないが理由は他人には分からないし、自分で見つけてどうにかしないと解決にはならないと思う。こればっかりはオタクは相談相手にはなれるが、アドバイスはしかねることが多いし、オタクがアドバイスすると説教おじさんになっちゃうからしない方がいいと思う(笑)

また、僕の推しメンにはいないがアイドルを辞めた後、承認欲求が満たされず何かしらの活動をした際に元オタクに承認を求めるタイプの人も中には居るだろうしSNSでは見かける。そういう人達は辞めるときまでに「誰かの信じる自分」から「自分の信じる自分」へたどり着けなかったのかなとも思う。「自分の信じる自分」へたどり着けた子は辞めた後も自分の信じる道で生きていけるから「元 」オタクに頼らなくても自己肯定感を保てるのだと思う。願わくば推しメン達には皆そうなってアイドルを卒業していってもらいたい。出来ればそこまで見守らせてもらいたい。


ちなみに、誰かを「褒める」ということは自分にとってもいい効果が有るらしい。人間の脳というのは「主語」を認識できないらしい。だから、「誰かのを褒める」≒「自分を褒める」というふうに認識されるらしい。逆もまた然り。だから推しメン達を褒めちぎっていると自然に自分も肯定されポジティブになっていくみたいだ。自己肯定感が安定しているアイドルさんはオタクを褒めたり肯定するのが上手いと思う。みんなが狙ってやっている訳では無いと思うが、他人を肯定しているうちに自分も肯定出来ているならいいことしかない。オタクはアイドルを褒め、アイドルはオタクを褒め、互いに肯定し合うことで自己肯定感も高められる。

実際、僕もアイドルオタクをはじめてから自己肯定感が多少なりとも上がった。オタクという存在は社会的に肯定されない存在として生きてきたので多少の生き辛さを感じてきたが、アイドルから肯定されることにより「他者承認」を得て、アイドルを承認することに伴い脳が誤変換して「自己承認」し、相乗効果により自己肯定感を上げてきたのだと思う。そう考えるとアイドルオタクという趣味は他人を幸せにして自分も幸せになれるとても良い趣味だと思えてくる。

後は、素直に他人の言葉を受け入れられるようになる心を持って、素直に思ってる言葉を投げかけられるようになるだけだ。斜構だとその辺が捻じ曲がるからせっかくのポジティブ要素が効果を発揮しなくなる。斜構も長くしてると自分が何を大切にしてるのか、何を良いと感じてるのか等自分の心にも斜に構えてしまい色んなものを見失う。損するのは自分だ。


ほら、初に書いた通りアイドル褒めたくなったでしょ?

最後にグレンラガンの主題歌、空色デイズを貼っておきます。


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