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【1日1曲】BROCKHAMPTON _ DISTRICT(@Jimmy Fallon Show)
先日もご紹介(https://note.mu/mrnovember/n/ne91a7a6f32aa)したブロックハンプトン。 なんと全米で1位も獲ったみたいですね。 トレンドの真ん中じゃないのになんで?と思ったら、限定物販とかプロモーション回りの工夫をうまくチャートに繋げたみたいで、翌週にはすぐ88位に落ちたみたいです。 そうは言っても、主流からは外れた新しいスタイルの提示が瞬間的にでも全米1位というのは実は結構面白い現象だと思います。 この数年のラップは ・ブラックネス(その複雑な多様性も含む)の表象であること ・トラックはトラップの影響下にあること ・客演はあるものの基本ソロでキャラが立っていること がトレンドの中心アクトには共通項としてあったと思います。 でもこのブロックハンプトンはMCは複数だし、トラップ色もないし、ブラック以外のメンバー(ホワイトも)もたくさんいます。明確にトレンドとは異なるスタイルを提示しているんだろうなと思います。と同時にインパクトはド真ん中を目指す野心もあるように見えます。 中心人物のケヴィン・アブストラクトは「ジャスティン・ビーバーやワン・ダイレクションと並びたい」とか言ってますしね。 個人的には、あるジャンルやシーンのど真ん中のアクトよりも、中心を見据えつつ、そこに真っ直ぐにアイデンティファイ出来ない(もしくはしない)人たちの、あるジャンルやフォーマットに対する新たな解釈・咀嚼を踏まえた表現にリスナーとしては惹かれてきたので、ブロックハンプトンには思わず注目しちゃうんですよね。
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【1日1曲】The 1975 ~ Sincerity Is Scary (Lyrics)
トレンドはフォローしつつ、しっかりマスアピールしつつ、それに値するセールスと認知は誇りつつ、でもクオリティにうるさい層からも評価される。そしてセクシーでカッコいい。 このズルーいバランスを保つのはとっても難しいし、長続きするもんじゃないのだけど、そんなポジションのバンドを探してしまう。 いつかまではマルーン5はこれを具現化していた気がするけど、この数年はあまりにトレンドに尻尾を振り過ぎて、なんかその軽薄さにややゲンナリしつつあるので、その穴を埋めてくれそうなのが1975。 マシュー・ヒーリー以外が歌ったらサブ過ぎる歌詞も彼ならOK感なこの曲も抜群にセクシーです。
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【1日1曲】Cat Power - Woman (feat. Lana Del Rey) (Official Video)
正直いうと愛聴するアルバムにはならないとは思う。 けれどデビュー当時「カッティングエッジな表現」の源泉を担っていたUSインディー・コミュニティになんとか居場所を見つけた彼女が時が移ろうなかで、いつしかアメリカ大陸の音楽の歴史と繋がり、そして大地に溶けていくようにルーツミュージックを奏でるようになったというのはアメリカの豊かさの一つの証左だと思う。 90年代から00年代前半にオルタナティブやインディという呼称で括られたアーティストたちの少なからぬ数がこうしたアーティスト・ジャーニーを辿ってい気がする。チャート含めた「市場」への影響力とは別軸で語られるべきアメリカのポップ・ミュージックの側面。
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