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女性の友情 - ケアで深まる関係性




昔から、女性の友情について、男性の友情と違うと感じていたが、それを言語化することができなかった。女性の友情と男性の友情は同じようでいて、どこか違うようで、何か自分の中で説明ができず、しっくり来なかったのだ。しかし、今回しっくりする考え方の1つに巡り会うことができた。

「友情を哲学する」という本の中でボーヴォワールの女性の友情論が論じられている。

全てに当てはまるとは思えないが、私の理解では、自分の大切なものを大切にされなかった「傷」を友情の契機にする女性がかなりいる印象を持った。

つまり、残念ながら男女同権がうたわれる今日においても、女性に対する差別は、日々社会的に再生産されている側面がある。

その結果、

対等な人間として扱ってもらえなかった。

自分が大切に思っている人が他の人から大切にされなかった。

自分が大切にしている考え方を他の人から無視された。

そうした様々な「傷」に対して、ケアが求められるわけであるが、友情(特に女性の友情)は、そのケアの果たす役割が非常に大きいのではないかと感じた。

ケアから友情が始まったり、ケアが友情を深めることになったりするのだ。

その意味で、ケアとしての友情と呼べるかも。

だからこそ、そこでは表の出にくい内面の共有が重要視されるのかも。




野中恒宏

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