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ご挨拶 Mr.マリック

私が超魔術師として世間に知られるようになったのは32年前ですが、マジックに夢中になったのは中学2年生の時。いうなればそれから58年間、マジックに捧げてきました。

アマチュア時代、マジックの実演販売員時代、ホテルラウンジやナイトバーへの出演時代、テレビ時代、ライブショー時代。各時代の中で私が学び、時にハッとさせられた、エンターテイナーとしての道標となった大切な言葉があります。胸に刺さった宝物という意を込めて「黄金の矢」というタイトルの本にまとめ、2006年に自費出版しましたが、今は売り切れてしまい、お届けすることができずにいました。ところが、このような伝達手段が今はあるんだということを知り、このnoteで改めて私が感覚的にとても大事だと感じた言葉の数々、心得を書き綴っていくことにしました。

超魔術心得帖「黄金の矢」2021年改訂版として少しずつ綴っていきたいと思います。基本的には書籍「黄金の矢」に準じますが、本を読み返しながら、補足や解説、今改めて感じることなどを追記し、またこの1年ほどで大きく変化したエンタメの有り様、リモートショーの時代に胸に刻み込まれた事柄も新章として書き記していきたいと思います。

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第1章は、エンターテイナーにとって大事な"つかみ"にまつわる言葉。しっかり"つかむ"ための心得に、12個出会いました。今回はそのうちのひとつについて書かせていただきます。

"つかみ"の心得 その1

「第一印象は出会った時の7秒で決まってしまう」

当時は7秒でしたが、今なら5秒で第一印象は決まってしまうと思います。初対面の相手であれば、まず目に飛び込むのは服です。ステージに立つ方であれば衣装ですね。1番面積も大きいですから、真っ先に目に入ります。そこから徐々に相手の顔に目線は動き、顔を捉え、素敵!とかふーんとかの判断をするのに7秒。今はなぜ5秒かといえば、身綺麗な服装をしている人が増えたからです。袖口が汚れているなんて人は昔ほど見かけなくなり、大体同じようなレベルの服を着ているので、服装をチェックする時間は短くなったように思います。ともあれ、人を楽しませようとするエンターテイナーであれば、第一印象をどうしたいかを考えて考えて考え抜いて、衣装や第一声を決めなくてはいけません。この5秒〜7秒でショーの成功の50%は決まります。そうしてできあがった当時の私がコレです。

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賛否両論あると思いますが、カタギには見えないこと、未来人のような気配、光を纏う、こんなことをイメージして作った衣装です。言ってしまえば、大ヒットしていたスターウォーズのパクリです。オリジナルであることはとても大事ですが、0から生まれるオリジナルは自然界にしか存在しません。…この話はまた別の機会に。

「黄金の矢」をご購入いただいた方々に感謝と敬意を表し、以降は有料記事とさせていただきます。ご理解いただけますようお願い申し上げます。




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