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猫の世界

高齢のマダムが亡くなり、飼っていた猫が残されてしまい、その残されてしまった雄猫を一時的に預かっただけのはずが、、、高齢のマダムの長女が新しい雄猫の飼い主になって元々は引き取る予定だったけれど、なかなか引き取りに来ないまま、時が流れ。。。
新米の雄猫くん、すっかりここに住む気になって私にも懐き、もうこのまま飼うしかないだろう、と言う状況になり、、、。

人間の真似をする娘猫

人間と同じでストレスは猫の健康にも影響するし、環境の変化やストレスで一番影響を受けるのは、最も弱いものだというのも、猫も人間も同じ。雄猫くんを3匹目として迎え入れるのだとしたら、いやいや、迎え入れるのだ、と気持ちを切り替え、ある時から猫たちがストレスなくいられる空間を作るように工夫し始めました。最初からそうすればよかったけれど、2、3ヶ月でいなくなる前提でいたので、それまでの我慢、と言う姿勢でいて、3匹共存の空間作りに本腰を入れていませんでした。それもこの猫騒動の原因だったようです。つまり、雄猫くんを仮の状態で飼っていたため、気持ちも環境も中途半ばだったのです。今回、「一歩踏み出した」のは、本来の新しい飼い主が猫を引き取りに来ないのだ、と言う事実を認め、諦めた先でしたが、気持ちを切り替え、本腰を入れて飼うことにした結果、環境も落ち着き始めたのです。

気を張っている雄猫

雄猫くんは9キロあり、大きいため、どうしても小さい雌猫たちは怖がってしまいます。雌猫の親子は、足が長く (フランス生まれだから?)、高いところに飛び乗るのが大好きで得意。一方の雄猫くんは、高齢マダムとのんびり暮らし、食べたい時に食べ、寝たい時に寝る、と言う暮らしをずっとしてきて、、、ソファーの上に飛び乗ることすら一大事。つまり、図体が大きすぎて、ちょっとでも高いところには絶対登れないし飛び上がれません。そう言うわけで、母猫と娘猫の安全地帯を作るために、雄猫くんが絶対飛び上がれないけれど、雌猫親子が難なく飛び上がれる場所を数カ所作りました。また、食事も数カ所の場所に置き、各猫が好きな時に食べれるように工夫。トイレの数は、猫の数+1、と言うのが正解らしいですが、4つは場所もないのでギリギリトイレを3つ置きました。そして、3匹それぞれに平等に愛情を注ぎました。そうして、気持ちを切り替えてから、徐々に、ちょっと体調を崩していた猫も快復し、それぞれがお互いの猫と距離をうまくとり始め、本来の猫の世界を作り始めました。雄猫くんが怒りを爆発させる時は、雄猫くんが自分の縄張りだ、と思っている空間を雌猫親子に侵入された時でした。冷静になって観察していると、問題が起こるのにはそれぞれちゃんと猫の理屈があるようでした。自分が叱る時にも、その猫の理屈を理解した上で叱る方が、聞く耳を持ってもらえる、というか猫に通じるようでした。何でもかんでもやっぱり全てお見通しなのでした。。。今回は、自分の意思とは違う形で、一歩踏み出してしまいましたが、その先には奇跡のような瞬間もありました。これまでの人生では、自分の意思で選択することが一歩踏み出すこと、と思っていました。There is a will, there's a wayを心の支えにしていました。(その結果、人生、ハードモードになってしまうこと多々あり)。そうではなく、逃げない結果、一歩踏み出してしまうこともある、ということを知りました。そして、その結果、奇跡のような一瞬が見れることもあり、新たな世界が広がっていることもあるのだ、というからくりを、今更ながら知ったのです。もちろん、3匹飼うなんて環境が許さないこともあり、選択を余儀なくされることもあるでしょう。2匹の世界に留まっていれば、それはそれで素晴らしい世界が広がっていたと思います。でも、こうなってしまった以上、なんとか事態を受け入れて踏み出していくことで、開く扉があったのです。

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