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映画『さびしんぼう』のロケ地、西願寺に行く。

大林宣彦監督の尾道作品のなかでも、ダントツに心に響いたまま何十年もこじらせてきた作品が『さびしんぼう』です。
リアル高校生だったときに出会ったもんで、主人公ヒロキに自分を重ねて観ていたことが良くなかった(?)かな。

2021年夏、コロナ禍緊急事態宣言中&九州中国地方記録的豪雨の真っ只中に家族で隠密旅行を決行、そのとき初めて訪れた尾道では家族で観た『転校生』のロケ地巡りで時間いっぱいになってしまいました。心の中では一番行きたかったのが西願寺だったのですが、その熱い想いは作品を知らない家族と共有できなかったため、後ろ髪を引かれる思いで帰ってきました。

約1年半たった2月12日、「アンディ・ウォーホル・キョウト」展を見終えて宿泊した京都の宿から、思い切って足を伸ばして行ってきました。

新幹線で京都→福山、乗り換えて尾道駅へ。

尾道駅を降りて、まずは腹ごしらえ。「丸ぼし」へ直行。
隠密旅行では食べられなかった尾道ラーメンをいただき、海沿いを歩き、富田靖子演じる橘百合子が通学で使っていた渡し船乗り場へ。けれど日曜日は運休で渡ることは叶いませんでした。

観光客で賑わっている駅周辺を抜けて、駅の西側へ。
地元の人もほとんど歩いていない、ずっと昔から変わっていなさそうな静かな住宅地を進みます。
徐々に上り坂になり、最後にとんでもなく急な上り坂を上がりきったところに日比崎中学校(百合子の通う明海女子高校)がありました。そこから南西方向に見えるのが西願寺でした。

あぁこの景色見たよ! もう興奮状態。

谷を下って向こう側まで歩いていきました。
足が勝手にどんどん動いていきます。

日比崎中学校側から観た西願寺。
奇跡が起きた場所。ドキドキしました。青春の1ページです。
西願寺から観た日比崎中学校。

映画のシーンを頭に浮かべながら、目に焼き付け、シャッターを切りまくりました。

もう40年近く昔の映画ロケ地には、私以外誰もいませんでした。でも映画を観たあの頃の気持ちは褪せず変わらずです。

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