今年の新入社員は「仲間が恋しいソロキャンプタイプ!?」 (ねっとwork4月号抜粋)


産労総合研究所は、今年の新入社員のタイプを「仲間が恋しいソロキャンプタイプ」と発表しました。その特徴はどのようなものなのか、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」の概念と照らし合わせながら考察していきます。

社会人基礎力とは?

「社会人基礎力」とは、職場で多様な人々と仕事をしてくために必要な基礎的な力のことで、以下の3つの能力とそれを構成する12の能力要素から定義されています。

【能力その1】前に踏み出す力(Action)

一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力。
能力要素は下記の3つ。
主体性:物事に進んで取り組む力
働きかけ力:他人に働きかけ巻き込む力
実行力:目的を設定し確実に行動する力

【能力その2】考え抜く力(Thinking)

疑問を持ち、考え抜く力。
能力要素は下記の3つ。
課題発見力:現状を分析し、目的や課題解決を明らかにする力
計画力:課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
創造力:新しい価値を生み出す力

【能力その3】チームで働く力(Teamwork)

多様な人々とともに、目標に向けて協力する力。
能力要素は下記の6つ。
発信力:相手の意見をわかりやすく伝える力
傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
柔軟性:意見の違いや立場の違いを理解する力
状況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
規律性:社会のルールや人との約束を守る力
ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力

「仲間が恋しいソロキャンプタイプ」とは?


 今年の新入社員は、新型コロナウイルス感染症拡大の時期と就職活動の時期が重なり、希望業種の変更やオンライン面談、説明会のスケジュール変更などを余儀なくされ、柔軟な対応が求められました。
 オンラインで繋がりつつも不安で孤独な就職活動の中で、主体的に目標を設定し実行してきたことで、 ″自ら前に踏み出す力 (Action)″は磨かれ、入社後もその学びは活かされるでしょう。また不透明な社会情勢を分析することで、課題を発見し、就職活動プランを計画し、工夫を凝らし、新しい就職活動のスタイルを″作りあげる創造力(Thinking)も、企業の事業活動に役立つ場面も多そうです。
 一方で、入社後は、お互いに理解を深め、信頼関係を築く″チームで働く力(Teamwork)”を磨くため、例年より丁寧な導入教育、一人ひとりの個性を尊重し、チーム内で活躍の場を見出し、本当にこの選択で良かったと感じるような教育が求められるのではないでしょうか

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