心身の強度

護身を成功させるためには幾つか準備すべきものがあります。事細かに掲載すると膨大な量になってしまうので、今回は2つ紹介したいと思います。

・運動能力(筋力、持久力)といったフィジカルタフネス

・状況を冷静に観察し、柔軟に対応できるメンタルタフネス

どちらか一方を特化させるのではなく、並行して意識する事が望ましいです。


①フィジカルタフネス

護身術と聞くと急所を突いたり、関節を極める等格闘技術による実力行使のイメージが強いかもしれません。しかし実際は、自身の練度や相手との力量差が明白でない限りなかなか上手くいきません。寧ろ中途半端に相手を刺激すると危険度が上昇してしまいます。相手を傷つける事をゴールにするのではなく、いかにして暴力を遮断するか、そして速やかにその場を脱するかが重要です。

一番手軽な方法は、ロードワークや筋力トレーニングにより基礎体力を養う事でしょう。「三十六計逃げるに如かず」という様に、咄嗟に走って逃げる事が出来ればそれに勝る護身はありません。日頃から動きやすい服装を意識する事も重要です。私個人としては「身を護るためにはファッションへのこだわりを捨てろ」という風には思いません。が、好きな格好をするのであれば、その状態で可能な危機対処の方法を考える必要があります。


②メンタルタフネス

危機的状況を脱する為にフィジカルと並んで重要なのがメンタル部分です。人間は危機に直面すると心拍数が上昇し、脳の処理が追い付かず的確な判断がし辛くなります。すると身体が思った様に動いてくれません。フィジカルトレーニングによりメンタルタフネスを上昇させる事も可能ですが、常に柔軟かつ冷静に物事を判断する癖をつける事も重要です。

人間の思考法は普段の行動意識から形成されていきます。練習で出来ない事が本番で出来ないのと同じです。オープンかつニュートラルなスタンスでいると物事が広く見えてきます。人との会話や読書、自然に触れる等アプローチ法は様々です。

柔軟性が定着してくると、あらゆる場面で観察→思考→判断→実行する能力が養われます。護身に限らず、プライベートや仕事の場面でも応用が効いてくるでしょう。


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