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1on1ミーティングをアウトソーシング!#3:チームコミュニケーション活性化

1on1ミーティングからはじめるチーム作り

 「1on1ミーティング導入で社内コミュニケーションを活性化させる」というのは、波状効果としてあたり前にできていくように思われがちですが、実はそれほど簡単なことではありません。というのも、上司と部下(もしくはメンターとメンティ)間の”縦”のコミュニケーションは当然取れるのですが、部下(メンティ)同士の”横”コミュニケーションについては、そもそも考えられていないからです。
 ただ、せっかく時間をかけて縦のコミュニケーションが図れるようになるわけですから、これを部課内やチーム全体のコミュニケーション活性化に結びつけたいものです。ですが、部課長やチームリーダーがそれをやろうとすると、かなりの手間や時間がかかるのも残念ながら事実というもの。
 そこで、アウトソーシングがまた、威力を発揮することになるのです。

個が抱えている課題やテーマをチーム内で共有する

 外部メンターを起用する1on1ミーティングでは、メンター(もしくはメンターチーム)がメンティ個々の課題や意見などを集約して把握することが可能になります。もちろん、家庭の事情や健康問題など、個人のセンシティブな情報は充分に留意して扱わなければなりませんが、業務の改善提案や職場の環境改善などの意見があれば、それらについてはチーム内で積極的に共有し、解決に取り組んでいくことが望まれます。
 これは上司にとってもその方が良いはずで、部下から出された課題を自分一人で抱えるのではなく、全員で考え解決策を導き出していくことで、生産性向上やより働きやすい環境作りだけでなく、チーム全体の結束にもつながるというわけです。

一回りしたら全体ミーティングを開催する

 私が推奨しているのは、チームの全員に対する1on1ミーティングが一巡した時点で、必ず全体ミーティングを行うという手法です。その際、メンターが呼びかけて開催するという形を取り、主役は全メンティで、上司はオブザーバー的な位置で参加していただきます。できれば会場は会社外の場所とし、お茶やお菓子などを用意してリラックスできる環境にします。つまり、どちらかというと「会社の会議」ではなく、「チームの茶話会」的な位置づけにするということです。(但し、開催時間は勤務時間として計上される) 
 司会はメンターが行い、1on1ミーティングで話題にあがり、全員が共有すべきテーマを中心に話を進めます。なお、この全体ミーティングを開催することが先に決まっていれば、個々の1on1ミーティングの際に、メンターはメンティの課題や意見を「チームで共有すべきかどうか」、あらかじめ聞くことができますので、そこで出されたテーマを選択すれば、より充実した全体ミーティングにつながっていくことになります。

全体ミーティング開催の留意点

 また、この全体ミーティングは、あくまでチームメンバー(メンティ)が腹蔵なく話ができるという雰囲気作りが大切ですので、場合によってはチームリーダーをあえて外して行うことも考えられます。こういったチームビルディングのためのミーティングではよく聞く話ですが、「リーダーが自分の考えをとうとうと述べただけで終わってしまった」という、最悪の事態は避けなければならないからです。
 進め方は色々あるのですが、例えばリーダーはファシリテーター(司会)の指名がなければ話すことができないというルールを決めるとか、リーダーは最初だけ出席して、話し合ってほしい議題提案だけをして中座。会議の最後に再び登場して、話し合いの結果を聞き、自分の意見を述べてもらうといった方法もあります。
 もちろん前提として、リーダーとは充分に話し合って決めなければなりませんが、いずれにしても、どういった方法が最適なのか、第3者であるメンターならではの判断が生きてくると考えられます。

 以上で、「1on1ミーティングをアウトソーシングする!」というテーマについての論考は終了となります。
 リモートワークのみならず、効率を最優先するDX導入などによって、ますます社内コミュニケーションが取りにくくなっている状況下において、”外部のチカラ”を使うという選択肢は、意外なほどの効果を生み出すものです。 
 1on1ミーティングのみならず、色々なやり方(=アウトソーシング活用)を一度検討されてみてはいかがでしょうか?

※社内コミュニケーションの活性化や、チームビルディングについて詳しくお知りになりたい方は、どうぞM.R.LABOまで。メールにてお気軽にお問い合わせください。

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