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M.R.LABO業務紹介:BizDev(ビズデブ)-1

BizDev(ビズデブ)とは?

 少し聞きなれない言葉かもしれませんが、”BizDev”とは 、Business Development の略で、「ビジネスを開発する」というそのままの意味です。一般的には「新規事業開発」と言ってもさしつかえないと思いますが、通常の企業で行われているそれとは、異なった入口からチャレンジする方法のことです。
 企業が新規事業を始めようとする場合、まずは「今ある社内リソースを使ってどうやるか?」を考えると思いますが、色々と調べ、計画を立てようとする段階で「やっぱり無理」と断念するケースは多いと思います。
 その理由の大半は、[ヒト・モノ・カネ・情報]という4大経営資源のうち、「カネやモノ(情報含む)はあっても、ヒトがいない」ということではないでしょうか?
 特に経営者の方には、「こんなこと(事業)を始めたら、絶対に儲かるのに…」というアイデアはあっても実現できない、という経験をお持ちの方は多いと思います。

外部のチカラを使って実現する

 そこで、BizDevという手法が登場します。その事業にある程度知見のある外部のスタッフと、新規事業の起ち上げから運用までを一緒に行うというやり方です。
 以前、この[業務紹介]のシリーズにおいて【商品開発】(商品開発-1,商品開発-2参照)という業務を紹介しました。一見するとよく似ているようですが、大きな違いがあります。それは、BizDevでは「外部スタッフ側も一定のリスクを負う」ということです。
 商品開発のサポート業務は、「何を、どこまでやるか」ということを先に決めて予算を組んでいただいて契約し、その範囲の業務が終われば完了ということになりますが、BizDevの場合はそうはなりません。というのも、新規事業(または新商品)の開発から参画し、それが軌道に乗るまで関与するというのが基本的なスタンスになるからです。
 もちろん初期投資の大半は企業側が負うことになりますが、外部スタッフ側も最初は必要最小限の報酬で参画し、その代わり成功した暁にはそれなりの報酬を受け取る、というジョイントベンチャーに近い形になるためです。
 契約内容によっては商品開発の形に近くなるものもあるでしょうが、基本は「運用まで関与する」のがBizDevなのです。

BizDevの目的と方法

 BizDevの最大のメリットは、なんといっても「外部の人的リソースを使って、社内だけでは不可能だった新規事業開発に着手できる」ことにあります。そしてその目的は、新規事業を成功させることで事業領域を拡大させ、企業そのものの発展に結びつけるということです。

BizDevの目的

 その方法は大きく二種類に分けられますが、基本となるのは、企業が単独で新規事業に取り組むケースです。この場合、コアとなる外部スタッフは、初期段階では該当企業の一員となって動き、事業が成功した場合、その多くは新事業部や新会社のマネジメントに携わるという形になります。(但し、企業側の体制が整えば、外部スタッフは外れるというケースもあります)
 もうひとつは、外部スタッフが複数社をつなぐ形で新規事業を起ち上げる場合です。いわゆるビジネス・コラボレーションですが、各社の特徴を生かしながら新しいビジネスモデルを創り上げることが理想形となります。ただ、このコラボBizDevは、企業規模の大小や力関係の強弱などによって舵取りが難しくなる状況がしばしば起こります。綿密な事前準備に加えて、外部のコアスタッフに強力なイニシアティブが与えられなければ、実現は難しい方法となります。

 次回は、導入にあたってのメリットとデメリットについて少し詳しく見ていきます。

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