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悩みは人に相談したって、半分にならない

「悩みはさ、人に話すと、半分になるよね」

これを言う人がいる。
そして、結構、多い。

試してみた

「悩みは、人に話すと半分になるっていうから、とりあえず、言ってみな。」

そう言われると、言ってみようかなと思ったりする。

悩み度100だった悩みが、50になるなら、それはかなり負担が軽くなる。

僕は別にその時、悩んでいなかったのだけど、心配事がないわけではない。

だから、そんなに言うなら・・・と、その人に悩みをぶつけてみることにした。

「実はさ・・・、こういう懸念があるんだよね」
「ああ、なるほど。そしたら、こうしたら?」
「いや、それだと、こういう問題があるじゃん。だから、困っているわけ。」
「そしたら、これは?」
「それは、この問題が起きる。」
「うーん」
「だから、それらを踏まえて、今、これをやろうと思っているんだけど、それでも、この問題は残るから、困っているわけ。」
「ふーん・・・」

はい、どちらかというと、100の悩みは100のまま残り、彼に説明する労力だけを損した・・・という感じ。

たいていはこんな感じ。

ただ、これは僕の悩みが特殊だったという可能性もある。

ということで、誰もが陥る悩みのケースならどうだろう。

誰もが陥る悩みのケース

まあ、健康関連は誰もが陥る悩みだろう。

僕はなかなかいい体をしているのにも関わらず、健康診断では数値が常にギリギリだ。

血圧なんかは、血圧計を見るとドキドキしてしまうから、いけない。
尿酸値なんかは、常に6.8か6.9という、体がギリギリを試しているのではないかという感じの数値だ。

「実はさ、尿酸値が高くてね・・・」
「ああ、そうなんだ。」
「・・・、まあ、何をやっても、尿酸値って難しいんだよね」
「へえー、そうなんだ」
「血圧計を見ると、よしやってやるぞって思っちゃうんだよね。それで余計、血圧が上がっちゃうの」
「ははは、バカじゃないの?」
「いや、自分でもバカだなとは思うんだけどね。どうしようもないんだよ」
「ははははは」
「実はコレステロールが高いんだよね」
「ああ、俺も俺も」
「えっ、お前も?」
「いやー、仲間がいると安心するよな」
「いや、しないだろ」
「あいつも高いんだって」
「へえー、そうなんだ」

だいたい、こんな感じだよね。

半分になんてならないね。

悩みなんてのは、悩み自体が難しいものか、悩み自体は馬鹿らしくても解決するのが難しいものだろう。

話しただけで、半分になるわけないんだよね。

他人に相談する副作用

さらに、他人に悩み事を相談すると、意外な副作用があったりする。

そのひとつが、「俺のおかげ」問題だ。

誰かに話した悩みが解決したとして、その解決に相談した相手が何の役に立っていなくても、

「俺のおかげで解決した」

という雰囲気を醸し出す人がいる。

もし、少しでも役に立ったとしたら、もう、それは、「俺のおかげで、お前の悩みが解決した」ということになる。

これはその後、ながーく言われることになるだろう。

・・・

その一個レイヤーの下のものが、「お前の悩み、あれからどうなった?」と、それに続く「あいつの相談に乗ってやったんだよね」だ。

その人が悩みの解決に全く役に立っていないのが分かっていても、これがある。

「お前のあの悩み、あれからどうなった?」
「ああ、無事に解決したよ。」
「よかった、よかった。心配してたんだぞ。」
「ありがとう」
「これからも何でも相談にのるからな」

さらには、

「おれさ、あいつの相談にこの間、乗ってやったんだよね」
「そうなんだ」
「いや、それで無事に解決したらしくて、本当に良かったよ」

(高度な場合は)
「まあ、俺はさほどの役に立たなかったんだけどな」
「いや、でも、相談に乗ってやったんだろ?」
「まあ、ね。」
「あいつに頼られてるってことだよ。」

が続く場合がある。

自分にとっては、「あいつ、クソの役にも立たなかったな」と思っていても、相手にとっては、

「おれはあの時、お前の相談に乗ってやっただろ。だから、俺のときも頼むな」

と「貸し」になっている可能性があるということだ。

これは笑い事のようで、笑い事ではなく、これが会社の経営の話だったりすると、すぐに金銭や労力(何かやってくれ)が結びつくので、要注意だった。

悩みについての僕の結論

だから、僕は自分の悩みについて、以下のように決めている。

専門家に金を払って聞く

とにかく、人に悩みを相談しない。
するなら、その筋の専門家に金を払って相談する。

正直、その筋の専門家と言えども、玉石混交。

「こいつに相談して失敗したな」
と思う専門家は数しれずだけど、お金を払っているので、あとから「借りを返せ」と言われることはない。

それにそれが仕事だから「あいつの悩みにのってやった」と吹聴されることもない。

法律は弁護士、税務は税理士、労務は社労士、健康は医者。

これで100の悩みは0〜20くらいには減らせる。

最終兵器

悩みに立ち向かう、最終兵器も用意している。

それは「あきらめてしまうこと」だ。

仕事も、お金も、人間関係も、健康も、すべてあきらめてしまう。

そうすれば、悩みなんてキレイに消える。

まあ、最悪、ゼロになっても仕方ないよね。

つまり、僕の悩みに対する対策は三段構え。

1,自分で頑張る。
2,専門家に聞く。
3,ゼロになっても仕方ないよねとあきらめる。

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