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実力の考え方

国際試合に出場するためにヨーロッパから中東に移動した。ヨーロッパと比べて20度ほど気温が高い。まずは会場のある地の環境に身体を馴らすことを第一に考えなければならない。幸い時差はそれほどなかったので、時差ボケからくるコンディションの低下は避けられた。それにしても暑い。

今回の大会に参加するのにチームメンバが変わった。僕が取り組む競技はチームスポーツなので周りのメンバと上手くコミュニケーションを取る必要がある。コミュニケーション力はパフォーマンスに直結する。激しい競争を生き残っているベテランほど周囲とのコミュニケーションのとり方がうまい。自分が活躍しやすい環境を整える能力に優れている。

一般的に技術的な観点から実力順に試合に出るメンバが決まると思われている。一般企業で考えるならば、一番仕事が出来る人から出世していくという理屈と同じだ。しかしながら、企業の世界でも僕が取り組む競技の世界でも、実力順で上から選ばれるというロジックで必ずしも世界は回っていない。実力順に昇進メンバが決まるのではなく、組織の中にある力学で勝利した者から昇進が決まっていくことが多い。

実力の定義を組織力学の中で勝利する能力とするならば実力順に昇進が決まることになるが、僕は実力は技術力であるべきだと信じている。とはいえ、世間はそのように回っていないので、うまく対応するしかない。不本意ながら、実力の定義を変える必要に迫られる。繰り返し、不本意だけど。

僕が取り組む競技は1チーム20人以下の構成である。このような少人数でも組織の力学は存在する。力関係を決める変数としては年齢・経験・技術力・雰囲気・キャラ・性格・見た目・勢いなどが挙げられる。

生き残っているベテランほどより狡猾だ。組織の中で自分の地位を高める能力や自分のミスを他人のせいにする能力に長けている。彼らを批判しているわけでない。生き馬の目を抜く勝負の世界では必要な能力だと考えているだけで、僕も見習う必要があると考えているくらいである。

短期スパンで考えると”良い子”は損をするだけ。まあ人生という長期スパンで考えると”良い子”であり"優しい"人格が得をすると僕は信じているけれど。ピッチに入るときには優しさを捨てて入らないといけないな、などと考えた。

今回も思ったことをつらつらと書いてしまった。

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