2021年のまとめ(仮)

2021年はまだ3ヶ月ほど残っていますが、今年は色々なことに手を出しすぎて既にまとめきれなくなっている……そんな2021年です。

このままでは年末に振り返るべきコンテンツが多すぎて、覚えておきたいことも忘れていってしまいそうなので、いったんこのへんで書いておこうかと。

経年変化の楽しみ方

夏に子供が生まれました。出産時は立ち会って、痛みに耐える妻と捻れながら出てくる新生児を目に焼き付けてきました。

自分はいつ父親になるのだろう。生まれた当初はとにかく世話をするので手一杯で実感する余裕もなかったのですが、つい先日、妻が撮った写真をみて、自分は父親になったのだと強く認識したのでした。僕が娘の顔を覗いている何気ない写真です。

改めて振り返ってみると、いつの間にか僕の心の中にあるスイッチのようなものがONに切り替わっているようでした。そして今まで知らなかった部屋が明るく灯されていたんです。

それは時間を愛でるスイッチでした。

僕は今まで時間というものが怖くて仕方なかったようでした。時間はいつも僕の背後で行動を見張っていて、僕が有意義な日々をおくっているのかをチェックしていたのでした。だから僕は時間に文句をつけられないように、日々できるかぎり真面目でいようと努力していたのでした。

その時間が、今では僕と肩をならべて「どうなるんだろうね」って言いながらお茶を飲んでいます。僕はコーヒーを飲んで「どうなるんだろうね」って言うのでした。

エンタメ熱、再燃

なにを見ても100%楽しめていませんでした。アニメ、映画、漫画、ゲーム。昔はどれも僕を虜にしていたのですが、数多の名作を体験してしまった僕は、いつのまにか醜い自称評論家になってしまっていたのでした。

敵「何も生み出せないくせに!」
僕「それは認識している!本当は僕だって純真に楽しみたいんだ!」

もう死ぬまで心から楽しめる作品には出会えないかもしれない。そう思っていました。村上春樹の小説を読み始めるまでは。

僕は小説を読むのがあまり得意ではなかったし、今でもそうです。文章によって読めるものとそうでないものがあって、ほとんどの本は読めずに途中でやめちゃうんです。いままでの人生で完読できたのはライトノベルをいくつかと、石田衣良を何冊かだけでした。

そんな僕でしたが、村上春樹の作品は今年に入って長編を3つと短篇を何冊か読めました。そしてどの作品も僕を100%満たしてくれました。いままで読んだ本には無かったものがそこにはあって、どうやらそれが文学というジャンルなのだと、文学をより正確に理解できたようでした。

それは文章の中だけだから再現できる世界のようで、映画や漫画にしてしまうと伝えられなくなってしまい、途端に陳腐化してしまうもののようでした。そして、僕がエンタメに求めていたものってまさにその視覚化できない部分だったことに気づかされました。

本編では直接言及はされないのだけれども、さりげない演出によって暗に語られるような類のもの。それは直接は語られていないので、多くの人は気づかない(気づきたいとも思っていない)し、気づいたからといっても答えが発表されている訳ではないので、ただの個人の感想にしかならないんですね。でも僕はその答えのないクイズが大好物だったようです。

僕がエンタメを楽しめなくなったのは、直接的な演出をする作品のパターンに慣れてしまって、せいぜいオマージュ探ししか出来なくなっていたからでした。

村上春樹の作品には、僕が無意識に求めていたクイズがいっぱい詰め込まれていました。クイズだらけにされて、ぎゅうぎゅうになったクイズの隙間から僕のにんまりした笑顔が見えます。はたから見てみると気持ち悪いですね。

世界の線と、自分の線

資産運用はじめてみました。といっても、定期的に積み立てる貯金のようなものなのですが。地道なんだけど、色々と計算してみると夢が見れそうだったのでやってみることにしました。

ずっと不安だったんです。自分はおじいさんになっても働けるのかと。せいぜい32歳の僕が頑張って想像しても、45歳くらいまでの人生しか描けないんですよね。でも人間って80歳くらいまで生きる人が多いらしいじゃないですか。自分も順調にいけばそうなるんだと。でもやっぱり想像できないです。

“中田敦彦のYouTube大学”で投資に関する動画とかを見て興味がそそられて、そこから色々な投資家の動画とかを見まくったんです。そしたら意外とお金って増やしていけるんだなということが理解できまして。自分なりに「これはいけそうだ」と腑に落ちるところまでいったので、実践してみてます。

10年、20年先を想像するために、過去のチャートを眺めます。1920年代から線が上下にいったりきたりしながら坂を築いていくんです。自分が生まれた年をそこにプロットしてみると、生まれるまでに世界では色々なことがあったのだと認識できます。そして生まれてからも色々あったんだなと。世界中の人が喜んだり怒ったり悲しんだり、数多の出来事が一つの結果としてその線に集約されているようにも思えます。

僕の人生も上がったり下がったりしてきたんですが、色々ありつつも高値を更新できているようです。この世界も色々あるけど、僕も頑張るよ。

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