人生の輪っかが閉じる経験
ふとした拍子に、人生は輪っかが閉じることがある。
人生の輪っかが閉じるとは僕の中では、以下のようなことだと思っている。
朝、家を出て行って、夜、同じ家に帰ってくる。これで輪っかを閉じたことになる。
人生は、1日としておなじ日はないのだけれども、人は、人生の輪っかを閉じて生きている。
輪っかには、日々の通勤のような小さなものもあれば、大きなものもある。
たとえば、こうだ。
父や母の成し遂げられなかった夢や目標を、息子や娘が成し遂げる。そんなアニメだったり映画だったりは見たことがある。これは世代を超えた大きな輪っかを閉じるための物語だったりするのかな。
とにかく、こんなことを考えていたのにはワケがあって、さっき、お風呂でふと、次のような思い出が走馬灯のように脳に駆け巡ったのです。
時は2014年、確か大学1年生くらいのとき、体力が有り余っていたあのとき、僕は友人の松くんと、来週のロケットの打ち上げを見に行こうぜ!!とか言ってほぼ無計画に成田から鹿児島に飛んで行ったことがありました。もう5年近くも前のことです。
そこで僕たちは語るのにはそれはもう何時間もかかるような壮大な冒険であり、旅をしたのです。これはいつか語る時がくるでしょう。
そんな旅の最中、僕たちは鹿児島から、種子島に行くためのフェリー乗り場について、暇を潰して種子島に向かうのでした。
そんなフェリー乗り場でつい先日、急に僕の人生の輪っかが閉じたのです。
僕の素敵な友人(というにはいささか微妙な関係になってしまったが、友達以上だと僕自身は感じている。だがしかし、先方がどう思っているのかは少々定かではない。。)が、遠く行き、つい先日会いに行った時の事のでした。
急に、あれ? なんか俺ここの道覚えてる。確かに覚えてるな。通ったことあるなと既視感を覚えたのです。一瞬固まって、記憶の奥底にあるなんやかんやを思い返してみると、なんとあの時のフェリー乗り場の目の前の通りにいるではないですか!
筆舌に尽くしがたい思いに心が動かされて、その場で一歩あるいてはおお!、一歩あるいてはおお!と感動やら興奮やらが入り混じった感情が身体を駆け巡って、その近くを駆けずり巡っていました。
そんなフェリー乗り場に、別の友人と5年越しでいる訳です。
なんと素晴らしい事なのだろうかと思いました。
自分の中で5年越しの大きなおおきな人生の輪っかが閉じた瞬間でした。
僕は今後の人生の中でこんな輪っかが閉じる経験を何度もしていくのでしょう。きっと。
そんなことを思ってむずかゆくも温かい気持ちにさせられました。
お風呂を出て急いで書き始めたらもうこんな時間です。文章の終わり方が下手なのは相変わらずですが、そろそろ、筆を置くこととしましょう。
時を超えて、輪っかが閉じる瞬間を共有できた二人の素敵な人生に乾杯!