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017. 魅力的な人とそうでない人との違い

休日、お気に入りのバーへ行ったときの話。

お気に入りと言っても行くのは二回目。ワイン一杯とオイスターしか頼んだことはなかったけど、お店の雰囲気が素敵だったこと、そして他のワインや料理も気になって、ずっとまた行きたいと思っていた場所だった。

そのバーの雰囲気はこぢんまりしていて落ち着いている。いつもわたしが働いてる、日本食居酒屋のガチャガチャした雰囲気とは大違い。スタッフも大声で叫ばないし、BGMも適度な音量。そこに何か余裕のようなものを感じられた。

前回とは違うワインを一杯と、パンとオイスター、豚のフリット、ラム肉、アマレットクリームのプリンを注文した。

わたしも飲食店で働く側だからわかる、自分たちとの明らかな違い。

それは、いかに自分たちが普段、お客さんから「奪う」ことしか考えていないかということ。料理やお酒の注文をたくさん取って、お金を使ってもらうこと。売り上げをあげること。

対して今日のバーでは、「他に何かいる?」と声をかけてもらったこともあったけど、それは決して、必死になって客単価をあげようとしているような感じはしなかった。サービスも料理も空間も、全てにおいて「良いものを提供すること」だけに注力しているように感じられた。


魅は与によって生じ、求によって滅す

無能唱元

人の魅力は与えることによって生まれ、求めることによって減る。

わたしが今日行ったバーを魅力的に感じるのも、落ち着いた空間や美味しい料理、良いサービスなどから心地のいい時間を与えてくれているから。

反対にお客さんからお金を求めることしか考えていないお店だったら、また来たいとは思わない。

これがこのバーと、わたしが働く居酒屋との明らかな違い。そして生まれる余裕や、魅力の差なんだと思う。

そんな話をしていたら恋人が言う。

「これからどうやって生きてこうかって考えることはあるけど、やっぱり自分のやってること、好きなことに自信を持って生きることがいちばん幸せなんだろうな。

自分のやってることに愛と幸せがあればいい。

ごはんっていいね。美味しいものを食べただけでこんなことに気づかせてくれるんだから。」



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