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育児休業を「育業」と呼ぶのだと知った日

テレビも見ない、新聞も読まない私は色々なことに疎いので、noteのお題で「育業」という言葉を初めて見た。
育児が仕事ってこと?え?いや仕事なんかよりずっと大事なことだしおかしくない?と叫ぶ心は置いておいて、せっかくなので育児休業中の良かったことを思い返してみようと思う。

息子を産んだ当時勤めていた会社はかなりホワイトな職場で、出産時には誰もが1年しっかりと育児休業を取得していた。私も例に漏れずで、復帰後しばらくは時短勤務も経験した。
いまは個人で働いているので、もし子供を生んだら3ヶ月位で復帰しなければいけないだろうな、と思うと本当にありがたい話である。まあ、そもそも会社を選ぶ時にそれを狙ってもいたのだけれど、今回はその話は割愛する。

以下は育児休業をとって良かったこと

実家に長期帰省できた

里帰り出産ではなかったが、子供が2ヶ月になった頃にひと月ほど実家に帰った。遠方で、そもそもが年に一度数日帰る程度だったので、初孫の長期滞在はたいそう喜ばれた。実家に住む祖父母に初曾孫をたくさんあやしてもらえたのも嬉しかった。

心の穏やかさを得られた

別の記事にも書いたが、そもそも協調性がない私にとってオフィスワークは精神的な負担が大きかったので、丸一年そこから開放されたのは本当に嬉しかった。学校にも仕事にも行かない1年間は物心ついてからは初体験だったし、ある意味では人生で一番精神的に自由だったかもしれない。乳児を抱えている大変さはあるにしても。

公的な子育てサポートを利用する機会になった

地元を離れていてママ友もいない私は、地域の子育て情報を得るためにわりと積極的に子育て支援センターや図書館の乳幼児向けイベントにお邪魔していた。結局ママ友はできなかったけれど、地域のママさんたちと話して顔見知りになったり、我が子より少し年上のよそのお子さんと接したりする機会になったし、何よりも自治体にいくつもの相談窓口があることを知ることができた。
もし会社に短時間でも顔を出していたら、職場のママさん同僚に頼り切りになっていたと思う。

産後メンタルで仕事は多分無理だった

これは色んな人が書いていそうなので詳細は割愛するが、もし保育園に預けていたとしても睡眠不足と情緒不安定が仕事のパフォーマンスにかなりの影響を与えただろうと思う。産後2ヶ月くらいで復帰する方のセルフコントロールのレベルの高さには尊敬しかない。

それまでとは違う仕事のありがたみに気づいた

育児で使う脳と仕事で使う脳がまるで違うということに気づいたのは職場復帰してからだった。仕事中に使う脳領域は、家事育児では使われないらしい。復帰してしばらくの間、ずっと使っていなくて凝り固まった筋肉をほぐして動かすような感覚がずっと頭の中にあり、仕事をするのがものすごく気持ちが良かったのだ。あの快感はなかなか味わえないと思う。

とはいえ、子育ては仕事ではない。良い意味で。

少なくとも私にとっては、仕事は基本的には「生活に必要な収入を得ながら少しの自己実現ができれば良い」という程度のもので、子育ての尊さには到底及ばないと思う。
時にそれが逆転してしまうとき(例えば子どもの急な発熱と、リスケ出来ない仕事の予定が被ったときなど)はあるものの、「育児という大事な仕事だから育業と呼びましょう」なんて言われると、「育児は仕事なんかよりはるかに重要なので同じにしないでください」と言いたくなる。気難しくて自分でも嫌になる。

夫には申し訳ない

何がって、当時の夫の様子が記憶からごっそり抜け落ちているのだ。第一子で核家族にも関わらず私が夫に対して不満に感じたことがなかったのだろうことを考えれば、夫はかなり奮闘していたはずなのに。

#育休から育業へ


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