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教育の違い

ドイツの保育園で働き始めてもうすぐ2年。ここでの保育のあり方、家族や親子関係は私が日本で生まれ育って経験してきたものとは全く違うということをこの2年間で感じてきました。

それぞれの保育園の方針にもよるのですが、私が勤務するところでは、子どもの主体性に特に重きを置いています。主体性と聞くと最近では日本でもよくあることに思えますが、簡単に言えば、ありとあらゆる場面で子どもの意見を尊重すること。例えば、外で遊ぶ・中で遊ぶ、絵を描く・描かない。
子どもがそれをしたくないのであれば、しなくてもいいように、あるいはできる限りの代替策を提案するよう保育士は努力します。
食事の準備、片付け、着替えなどもあくまで子ども主体で、保育士はそのサポートをするのが仕事。食事に使うお皿は陶器、コップはグラス。それを3歳以下の子どもたちが使うので割れる子は日常茶飯事。それでも、子どもには出来ないと決めつけてるのは大人が子どもに持つ偏見ではという考え方。
(気になる方はAdultismus, Emmi Pickler, モンテッソーリで調べてみてください。)
また、子どもがおもちゃの取り合いで喧嘩している時、日本ではおそらくおもちゃを貸してあげない子どもに、なぜ貸してあげないのか、仲良くしなさいと言うかもしれません。ここでは、おもちゃを持っている子が貸したくないのであれば、NOと相手の子に伝えることを教えます。嫌なことをされたら、ストップと相手に伝えること。

働き始めた頃は、正直子どもたちの声かけにすら戸惑うことが多かったですが、やっぱり教育って奥が深いなと思う毎日。
国や文化によって大きく異なる教育制度や教育への考え方があり、それはいずれ国民性というか社会のあり方にも影響していきます。それはこんな小さな子どもたちから始まっているのだ思うと考えさせられますね。

では、今回もこれくらいで。

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