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自己観察から見えたもの 5


自己観察から見えたもの

『人と会い、自分に還る』


10月からどどどっとイラストの仕事が入り、10月の中旬ごろまではとにかく毎日絵を描く日々だった。
それプラス、10月は9月中から予定していた大阪で開催されるWeb.SNS活用EXPOに行ったり、クリエイターの交流会に行ったり、友達の個展を見に行って友達と会ったり、色々な人に会って色々な価値観に触れた。
特にクリエイターの交流会では、たくさんのイラストレーターさんが集いどんな仕事をしているのか、その仕事はどんなふうにとってきたのか、などなど詳しい話を色々聞くことができた。私は10月の段階では開業してまだ1年も経っておらず、駆け出しの立場だ。色々なイラストや漫画の仕事をしている人たちを見て、焦る気持ちもありつつ、「私は何がしたいんだろう?」と考えるきっかけになった。
挿絵、装画、絵の仕事でやりたいことはあるけれど、まだまだふんわりしている。
それと同時に思うのが、「私は何が好きで、何が嫌いで、何をすると幸せだなぁと感じるのだろう」という、自分のことをまだまだハッキリ知れていないなという思いだった。
自分の欲を知り、満たしてあげること。ここがズレてしまったらまた苦しくなるだろう。イラストレーターとしてやっていく上でも、まずはやっぱり知ることだ、と思った。



交流会などでは初めましての人に会うことが多く、とても刺激的で楽しかった。しかし、そういう時つい「今この輪を楽しくできるように振る舞えているだろうか?」「ちゃんとできているだろうか?」「失礼にはなっていないだろうか?」など色々考えてしまう。

それをXに呟くと、友達が「もよよのことを細かく見ているのはもよよだけだから大丈夫!他のみんなも大体自分のことばっかり見てるし、ひとまず笑顔で挨拶さえしておけば、大体大丈夫だよ!!」と言ってくれた。

その言葉を受け取って、確かに私も自分のことばかり考えているし、他の人も私と同じように自分のことを考えているよなぁ〜。めちゃくちゃ嫌なことや失礼なことをされた!とかじゃない限り、そんなに他人のことであーだこーだいう人はいないし、もしそう言ってくる人がいたら私はそういう人と一緒に居たいわけじゃないから離れれば良いだけか、と思った。


『私は私で良い』と自己観察をして気づけたけど、またすぐに前の癖が出てしまい「ちゃんとした人だと周りから思われたい」と、自分の中に虚像の他人を作り出して他人の目を気にしている。

なぜ虚像の他人を作り出してしまうのか。
自分とは確実にここにいるのに、他人という鏡を通してでないと自分の姿は自分では見えてこない。自分を知ることも、誰かや何かを通さないと知ることができないと私は思っていた。

自分らしさとか自分の良さとか確かにあるけど、しかし、それを映す他人が、どう思うかはその他人次第で、私にはそれを操作できない。
今までは、それを操作したくて、相手に私を気に入ってもらえるように、私が勝手に相手を値踏みして「こういう私なら、あなたも私を気に入ってくれるでしょ?」と思い、行動していた。その態度はとても傲慢な態度だったと思う。
そして、そういう態度は自分としては無意識なものだったが、自分以上に相手は気づいていただろう。

ありのままの実在の他人ではなく、私が勝手に値踏みして作り上げた虚像の他人に合わせようと、ありのままの自分でいられない自分自身も苦しかった。
私は、自分らしさや自分の良さを知りたくて、相手を利用しようとしていた。相手に私を良い人、価値ある人だと思って欲しい。
そうでないと、私は自分自身で自分の価値に気づけないから。私は自分自身で自分を認めていなかった。

でも、自己観察をして気づいたが、結局、自分自身を認めるのは自分自身しかいない。
他人と比べてわかるのは、自分と他人の性質の違いで、それ自体は「違う性質を持ってるね」というだけで、どちらの価値が高いのか低いのか、どちらが良くてどちらが悪いのか、というものでは全くなかった。

自分に価値があるかどうか認められるのは自分自身だけだった。それにやっと気づけて、自分が今までやっていたことは虚しいものだったなーと思った。



『自分と自分』

虚像の他人を見ていたんだな、と気づいた後、私は他人を見るときに勝手な想像で相手を決めつけて、「こう思われたらどうしよう…」とビクビクしたり、「私のことをこうって決めつけてるんとちゃうやろな!?」と喧嘩腰になってしまったり、どっちにしても、相手のことを考えすぎて一喜一憂していたなぁと思った。

実在の他人は、私とは別の人間なのでビクビクしても喧嘩腰になっても、他人が本当にどう思っているかはわからないことだ。
そういうわからないことを勝手な思い込みで一喜一憂していると、今度は自分の中の自分が怒っていることに気がついた。

「誰も私を助けてくれない!!」

とめちゃくちゃ怒っている。

そりゃそうだ。
私は自分の中の心の声を聞こうとしていなかった。
私自身が、誰かに助けて欲しかった。でも、誰かに助けてもらうには誰かを助けなければ助けてもらえないと思っていて、だから周りの助けになるようにと、周りのことばかり考えていて、ますます自分自身をほったらかしにしてしまっていた。
心の自分の「助けて!」にまっすぐ向き合えず、素直に「助けて!」と言えず、遠回りしていた。
自分のこともまっすぐ見ず、自分の気持ちも素直に出せず、そんな私を助けてくれる人はいない。だって周りに助けを求めていないんだから。

まずは自分から。自分の声を聞くことから。今まで聞いてなくてごめんね、という気持ちもありつつ。
しんどい時はしんどい、助けて欲しい時は助けてって素直に思ったことを心の自分と一緒に、これからは口に出していこう、と思った。

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