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【hondana】Think clearly読んでみた(1〜10)

これはなに

本の内容と、自身の考察、感じたことをまとめたものです。
読書感想文があらすじになっていると幾度となく怒られた私ですが、
この記録は読書メモなので、そういったご指摘がないと信じています。


この本を手にした理由

1、本屋で平積みされており、ビジネスジャンルにしては読みやすそうな内容だと思ったから。
必要なスキルを求めてビジネス書を読むことはあっても、
なんとなくで選ぶことはなかなかありません。
この本はそういった特定のスキルではなく、思考の道具箱のように
自分の考え方に幅をもたせられると思い興味を持ちました。

2、よりよい人生を送りたいから
表紙に「最新の学術研究から導いた、よりよい人生をおくるための思考法」とあり、こういうのに弱い私はまんまと引っかかったから。


はじめに

よりよい人生を送るために。
私は、幸せは与えられるものではなく、自ら作り出すものではないかと思う。
この本を読み、思考の道具箱をアップデートさせることで、
これから起こりうる出来事に柔軟に対応できるようになれればと考えている。

1.考えるより行動しよう。

思考は飽和点に達するものである。
しかも、人間は行動をするよりも考えている方が楽。
自分が本当に何を求めているのかを知るためには、
まず、行動することが重要である。

自己内観による錯覚は、考えることにより、
「自分は『こうだ』と思い込むこと」である。
私自身もかなり自分で自分の行動をこの思考によって制限させている部分があると思っている。
例えば、『いままでスカートを履いてこなかったから、私は男っぽいものが好き。だからズボンばかり履いている』など。
自分の思考を振り返っても、そこにあるのは気分の波やとりとめのない感情、そして曖昧な思考だらけの沼である。

人はいつだって変わりうる存在だと、尊敬する初めての上司が言っていた。
自分自身の思考のなかから選び取って、自分を決めつける必要など無い。
あるとすれば、変わっていく自分からはなれてしまう周りの人や、
今までと違った目で見られることへの恐怖である。
最初から離れていくような人との付き合いなんて大したこと無いし、
周りは思ったより自分のことなんて見ていない。
気にしてないで、やりたいことをやったほうが人生のコスパは良いのだ。


2.なんでも柔軟に修正しよう

飛行機は常に軌道修正を行っている。
理想は予定ルートを計画通りに飛んでいることかもしれない。
キャリアだって、就活時など、最初の設定作りに精を出す人が多いと思う。
しかし、いままで思った通りにいくケースがいくつあっただろうか?
私だって社会人2年目で休職するなんて想定もしていなかった。
つまり、条件設定より、修正を重視すべきなのである。

さて、研修でキャリア設計をすることにどうしても意味を感じられない私は
『ならば、計画的偶発性理論などというけれど、
そもそも最初の設定にも意味はないんじゃないの?』と思っていた。
少し違う内容なので、この本では言及されていないかな?と思っていたら、しっかりと私のひねくれた考えを整理してくれた。
『修正=計画が間違っていたことの証拠と思っている節はないだろうか』
ある!大いにある!
だから、設定しないことで失敗することを避けていたのだ。

線をなぞっただけの思い通りに進む道はないけれど、
目指す場所が分かっていなければ、進むべき方角にも気が付けない。
だからこそ、設定することにも意味はある。
それが全てではないのだけれど。


3.大事な決断をするときは、十分な選択肢を検討しよう

数学者の間で「秘書問題」として知られる命題がある。
100人の中から1名を選ぶとき、始めの37人で最高値を把握し、その後最初に出会ったより優れた1人を採用すればよいという内容だ。
これは、目安を定め判断を下すことで、
明らかに間違うことよりも概ね正しいことを選ぶことできる考え方である。

しかし、めんどくさいのだ。
より良い結果を求めるにもかかわらず、手間がかかると突き詰めて考えることを放棄してしまう経験は誰にでも大なり小なりあるはず。
だからといって、重要な選択を『めんどくさい』という感情にのまれ、
手間よりもより良い結果を重要視できなかった結果を
『それが運命だ』なんて恥ずかしくて言えたもんじゃない。


4.支払いを先にしよう

心の錯覚トリックである「メンタルアカウンティング」は、
心が穏やかでいられるように、自分をわざと錯覚させることである。
私も営業でお客様にお電話するのがちょっとしんどいときには、
色々頭の中で架電の必要性を考えながらなんとかやっている。

些細なミスで、苛ついた感情を素直に感じ続けるよりも、
そういった気持ちを解消するためのお菓子貯金をしておくほうが良いのである。
また、「ピークエンドの法則」といって、
物事ははじめと終わりが印象に残りやすく、残りは忘れ去られやすい傾向もあるという。
苛ついた気持ちで終えると、その思い出では苛ついた気持ちが半分を占める事になってしまう。

失った時間とお金は取り戻せないが、
起きた出来事の解釈の仕方を変えることはできる。
たくましく、生き延びたほうが、つまらんことで「オワコン」になるより良いのだ。


5.簡単に頼みごとに応じるのはやめよう

血縁関係もない他人の頼みを聞いてしまうのはなぜだろう。
それは、遺伝子を残すことを目的として、
自分がしたことを相手もしてくれるだろうと期待し、助けてあげているのだという。(互恵的利他主義)
このデメリットは、
「自分が助けてもらったときお返しをする義務があると感じてしまうこと」
「引き受けたは良いもののキャパオーバーの時、なんとかしようとする前に
引き受けた事そのものの正当性を考え始めること」である。

2つ目の方はよく分かる。
『困ってたから誰かが助けてあげないと可愛そうだから!』と言いつつも
自分の課題も終わっていなければ本末転倒なのである。
そんなことを考えている暇があるなら進めればいい。

ここまではすべて遺伝子を残すため。
本能レベルで人間に染み付いた考えならば存在そのものは仕方がない。

しかし、遺伝子にそこまで固執しない時代に生まれた私達は
私という個体が幸せに生きられることを優先したい。
筆者は仕組みで解決できるという。
「物事は5秒で決断する」というルールを設けるのだ。

たしかに私自身、大学時代によくある『ちょっとノート見せて〜』というお願いはすべて断っていた。
自分が見せても相手に助けてもらえるという確証などない。
他人に期待しても何もメリットはないし、まず、自分で勉強すべきなのだ。


6.戦略的に頑固になろう

選択肢を自ら狭めることで、どんなメリットが有るのだろうか。
『背水の陣では、発揮できるパワーが増えるから?』などと思ったが、
そんな火事場の馬鹿力に期待をして人生を過ごすのはリスクが高すぎる。

その対義である、柔軟に対応することのデメリットは何か。
1つは、「決断疲れ」である。
何度も決断を繰り返すと、判断力が鈍ってくる。
ビジネスにすべての思考を費やすために、スティーブ・ジョブズが毎日同じ服を着る話は有名である。
2つ目は、評価が確立することである。
繰り替えすことで、その人には「やり遂げる人」というイメージがつく。
さらに「あの人はああいう人だから」と周囲から思われ始めたら、
無駄な決断を求められる時間そのものを事前に取り除くことができるのである。

さて、たとえに出てきたジョブズの洋服の話だが、
これだけ有名な話なのに実践している人が少ないのはどうしてだろうか。
私自身で考えてみると、『印象づけたいイメージが固まっていない』ことが大きかった。
自分の中で自分をどう見せたいかを意識し、やり続ける。
まずはそんな自分を見つけるために、やってみるしかないのだ。


7.好ましくない現実こそ受け入れよう

「自分のフライトレコーダー」を分析しているだろうか。
フライトレコーダーとは、今では全航空機に搭載されている、
飛行機録を残す装置である。
コックピット内のパイロットたちの会話など
膨大なデータを記録できるこの装置は、墜落原因の正確な分析に役立っている。

同じものを自分自身にも搭載することで、ミスを減らすことができる。
現実をありのままに受け入れ、失敗から学習することができれば、
人だって飛行機と同じように墜落の原因究明ができるはずだ。

自分の脳をごまかしてみても、なんにもならないのだ、残念ながら。
気持ちの中心を増える体重から仕事に移しても変わらないように、
気持ちで現実を変えることができないのである。

重要な決断をするときにはいつも
想定できること、思考の過程、結果など、頭に浮かんだことを書いておけば良い。
失敗に気がついた時には、考え方のどこに問題があったか点検するだけでよいのである。

成功しているビジネスマンのしごとの仕方を真似るよりも、
自分の失敗した商談を振り返り、改善したほうがすぐに結果がでるのも
この通りである。
まずは私も、設定できなかった商談内容を振り返ることから始めてみよう。


8.必要なテクノロジー以外は持たない

テクノロジーの多くは、それに寄って便利になっているようにみえても
ケアにかかるお金や時間の総コストを合計すると
そんなに便利になっていないケースが多い。
大きすぎる家は掃除が大変だし、遠出に便利な車も保険だなんだってお金がかかる。

その点私はスーパーアナログ人間なのでそこまでのテクノロジーが周りに無いような気がした。
あるとすれば昨日届いたKindleをうまく使いこなせるか。
難しい操作の場合だと、操作を覚えるコストが発生するが、
幸いまだスムーズに利用できている。


9.幸せを台無しにするような要因を取り除こう

勝つことではなく、負けないことが重要である。
100点のホームランを狙うのではなく、空振り三振を防ぐための練習が
その人をプロたらしめるのではないか。

ダウンサイドを取り除けば、アップサイドは自然と姿を表すのだ。

営業でも同じである。
1回の大受注で予算達成を目指す人なんてそういない。
しかし、達成ポートフォリオをつくるにもかかわらず、
ミスしないように注意をはらい、修正し続ける人も多くはないだろう。
プロならばミスをダウンサイドを避けることを軽んじてはならない。

「否定神学」という思考法があるという。
『何が神であるか』を言い表すことはできないが、
『何が神でないか』は明確にできる。

同じように、きっと
『何が幸せか』はわからないが
『何が幸せでないか』はわかる部分が多いだろう。

私の場合は
・初対面ばかりの大人数のつどい
・暴力
・決めつけてくること
・話し合いの余地をもたせてもらえないこと
などが幸せでないこととしてパッと浮かんだ。

賢くなろうとせずに、愚か者になることを避けよう。



10.謙虚さを心がけよう

現在のあなたに、有利にも不利にもはたらく
あなた自身の価値観も、物の見方も、思想も、
あなたが自分で身につけたものではない。

生まれも学校も病気になったことも自分で選んだものではない。
就職先も、就活という決められたタイミングがあったから決まっただけで、
そこを選んだ理由も人との関わりの中から生まれたものだった。

少し視点を変えてみてみると、
現代に生きている人間は、これまで地球に存在した人間の約6%だという。

私達は偶発的な遺伝子の掛け合わせと、環境によってつくられているのだ。
自分自身で作り出したなんて、とんでもない。

謙虚であれ、驕る理由はどこにもない。
成功があるなら分け与えよ。もともと自分で創ったものでもないのだから。



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