【お部屋で体感する中世ヨーロッパ】古のハロウィンの過ごし方
主業務柄、「体験」を謳っていることもあり、以前から中世ヨーロッパの祝祭に関するしきたりや儀式などをできる範囲で実践検証をしております。現在日本でお祝い(というかほぼイベント)しているいくつかの輸入行事も元をたどればふるーい祝祭が起点だったりするので、我が家でもいくつかの催事は中世ヨーロッパ・またはその前後の時代に沿ったお祝いの仕方をしております。
今回は秋のお祭り・ハロウィンの過ごし方や準備するものなどをちらっとご紹介していきます。あくまでも自分とこでのやり方なので厳密な方法ではありません。あしからず。
1.もともとは「古代の祝祭」
ハロウィンの起源や昔の伝説についてこの時期専ら力を入れて解説されているのがアイルランド。そう、ハロウィンの大元はこのアイルランドの古い祝祭「サウィン」からきているとされています。
主にアイルランド大使館から発信されているハロウィンに関する諸情報。以前はそれほどでもなかったような気がするんですが、某流行り病あたりからSNSなどで積極的に紹介されています。今やハロウィンというと仮装ぱーちーだのお菓子下さい(切実)だのハロウィンお寿司だの(何故?)いろいろと異なる方向に進化しておりますが、こういう「古来はこういうのだったんだYO!」という紹介も大事かなー、と思っています。
中世ヨーロッパでは大半の地域がキリスト教化となっていたこともあり、このハロウィンの祝祭に関する記録はほぼありません。むしろ異教の儀式的な位置付けにもなっていたのか歴史から抹消する気マンマンだったことが伺えます(というぐらい書物的記録がない)。
ただ、アイルランド方面などほんの一部の地域ではひっそりと祝祭を守り続けたこともあり、その名残が現在のハロウィンの歴史を残してくれた要因だったのかもしれません。当時は異端極まりなかったかもしれませんが、歴史をお勉強する身としてはアリガタヤでございます。
2.「おばけ」の置物
おばけの置物「ジャック・オ・ランタン」。現在はほぼオレンジ色のアレ(かぼちゃ)が主力となっておりまして、今の時期は近所のスーパーに行っても大きな街にでかけてもネット上でも連絡ツールでも目に入ります。かぼちゃはホクホクな煮物が美味しいんですけどね(関係ない)。
大元の祝祭「サウィン」では野菜のかぶを使ってジャック・オ・ランタンを作ります。中世ヨーロッパではかぼちゃというものがなかったので、古来の伝統にならってかぶで作ります。選ぶ時は大きめのかぶを選ぶんですが、いたみも早いので、10/31の本祭前日に作れば全然間に合います。
個人的な意見なんですが、かぶの方がくりぬきやすいし、葉っぱや中身はホクホクスープに仕えるのでいろんな意味で一石五鳥ぐらいあると思うんですけど、どうなんでしょね?('▽')。
3.祝祭を過ごす時間帯
これは自宅で過ごす際に独自に決めていることなので、昔の名残とか云々ではないんですが、10/31のハロウィン本祭から翌11/1の万聖節(All Saints' Day)、11/2の万霊節(All souls' day)の3日間は、夜に焚いたキャンドルを翌日0時以降、寝るまで絶やさないようにしています。
この期間は日本のお盆のような位置付けになっている国が多く、数多に彷徨う霊たちが1年を通してもっとも力をもつ(この世にやってくることも)と昔から信じられていたようで、その御霊を鎮めるためにも火を焚いています。
「火」は中世ヨーロッパでも魔を退ける力をもつとされますので、そういう意味では昔からの名残が幾何か残っているのかな?とも思います。
寝る時は火をちゃんと消して寝る、いつでもこれ大事(真顔)。
4.ハロウィンのスイーツ&料理
本場アイルランドでは古来からのハロウィンにまつわるスイーツや料理が残っており、現在も時期になると各ご家庭で作ったりパン屋さんで買うことが多いようです。
以前作った「バーンブラック(barnbrck)」というスイーツ(というよりほぼパンなんですが)、けっこう美味でございます。ちょうどレーズンが余ってますので、今年も作ろうか思案中です。
自宅でやるハロウィンのお祝い準備はそれぐらいで、特に家の中のデコレーションしたりなんやしたりは特にしません。多くの霊たちの安寧を願うという点は大事かと思いますので、しっとりと過ごせたらいいなー、と思います。仮装はしないっすね(真顔)。
ここまでご一読頂き、ありがとうございました(^-^)。
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