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【もやキャリランチ*レポ】栗田力樹さん編〜2021年9月22日

ども!レポーターのくどうです。

ゲストスピーカーをお招きし、キャリアのもやもやを共感したり触発したり、一緒に目標をつくったりする“もやきゃりランチ会”。今回のゲストは、現役のスキージャンパー栗田 力樹(くりた・りき)さん

ランチ会当日にたまたまオンラインで集った参加者全員で、あれこれ自由に、そして無責任に栗田さんのキャリアを考えます。知られざるアスリートのキャリアに、どんなもやもやがあるのでしょうか?

今回はみんなで考える「アスリートのキャリア問題」

栗田さんは、1歳から長野県白馬村に住む現役のスキージャンプ選手。
今年3月に大学を卒業し、社会人1年目の現在は、栃木県スポーツ協会に所属しています。
もっか、来年の9月に開催される国体に向け、栃木県の戦力強化を目的に県の職員として採用されています。

でも、活動費をもらいながら選手活動ができるのは来年の3月まで。次の所属先は未定のため、プロ活動を継続するかも含めて検討中とのこと…。

大学の就活時期に、働きながらスキージャンプを続ける道を模索していたという栗田さん。しかし企業との面談では

「スポーツ選手か……」
「うちの会社にどのくらい貢献できるの?」

といった対応をされ、言語化しにくいアスリートの価値のもどかしさに直面。アスリートのキャリア選択の不自由さを痛感していたそう。
現在の職場も1年限りの契約

「アスリートとしてのキャリアとそれ以降のビジネスキャリアが分断されるイメージがある」ともやもやを訴える栗田さん。
アスリートのビジネスパーソンとしての価値とは、いったい何なの…?

スポーツスキルとキャリアスキルは別ものか?

参加者からまず寄せられたのは「栗田さんにとってスキージャンプとは何なの?」という質問。

1歳で白馬村に移住したことで、小さいころからスキージャンプは身近な存在だったという栗田さん。
実は運動は苦手だそうですが(意外!)、高校1年生でインターハイ優勝(すごい!)。これを機に、スキージャンプのプロを目指す中で、「今の自分はスキージャンプがなかったらなかった」といえるものまでになったのだそう。スキージャンプ=栗田アイデンティティなんだね。

「競技者以外の関わり方はないのだろうか?」という質問には、競技できる場所の制限もあり、オリンピック以外のモチベーションが持ちにくいとのこと。
これは、競技人口が少ないマイナースポーツならではの課題で、「サッカーなどのメジャースポーツに比べると引退後のキャリアの選択肢が豊富ではないよね…」と共感の声が。

そんな中で投げかけられた「スキージャンパーには、どんな力が必要か?」という問いで次第に盛り上がりを見せるランチ会。
「数秒で終わってしまう一瞬にかける競技だけに、集中力やメンタルが養われるんです」という栗田さんの答えに、
キャリアにつながるスキルや要素が見える化されていないだけなのかも個人競技で集中力を磨いてきた人の適職って絶対ある気がする!」と前向きな兆しが。

ポータブルスキル言語化・見える化のススメ

もやキャリ主宰・阿部さんからのおすすめは、「ポータブルスキル」を言語化することへのトライ。

【ポータブルスキル】
職種や業種が変わっても活かすことができる“持ち運び可能な”能力のこと。対仕事スキル対人間スキル対自己スキルなどにわかれていますが、より多くのポータブルスキルを持つ人は、環境が変わっても実力を発揮しやすく、新たな職場や仕事にもなじみやすいといわれます。

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たとえば、対仕事スキルの中でも「問題解決能力」を身につけている人は、仕事が変わっても、いま解決しなければいけない課題は何で、そのためにどうやって筋道を立てればいいのかがわかります。

対人間スキルを磨いてきた人は、自分とは異なる価値観の相手ともスムーズに仕事ができるし、顧客と話をする際にも、相手の課題感を聞き出すことが上手だったりします…といった具合。

阿部さんが言うのは、アスリートとしての経験やスキルをこうした汎用性の高いスキルにおきかえられないかな、ということ。
たとえば、競技者として成長し続けるために自分の課題と向き合い続けてきたこと、それを解決し続けてきたこと。これはおそらく「課題を明らかにする力」であり「内省する対自己スキル」である、とか

自分の成長に向き合い続け、試合のたびにはっきりと出てしまう結果にも責任を持ち続けてきたアスリート。
そんな人、会社員だったらものすごく信頼されるし、ものすごくいい仕事をしそうじゃないですか!

課題は言語化だ!言語化さえできれば、きっとビジネスパーソンとしても高く評価されるはず!これには栗田さんも「ほかのアスリートにも共有したい」と学びがある様子。

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“アスリート×テクノロジー”で新たな可能性も

さらに阿部さんからは、腸内フローラのビジネスをされているという元サッカー日本代表・鈴木啓太さんのお話が。
鈴木さんは健康アプリを制作していたエンジニアと出会い、アスリートの腸内細菌を調べ再現するビジネスに可能性を見出したとのこと。

ITやバイオといった先端技術と、アスリートが蓄積してきたデータをかけ合わせることで新たな勝機が生まれるかもしれない!という意見は、鈴木啓太さんの事例が紹介された後に相次ぎました。

▲ちなみにこの記事を書いたのも阿部さんです

サッカーと言えば、かの中田英寿さんも現役バリバリの頃から会計資格の勉強をしていたのだとか。次のキャリアを考えながら今を戦うことがスポーツ業界の常識になる未来が近いのかもしれません。

「AI学会会長の知り合いがいる」という参加者も登場し(すごい!ww)ぐっと前向きなコネクションができそうな予感。
栗田さんも「アスリートとして当たり前にやっていたことがビジネススキルにつながることが感じられた」、また「テクノロジーとの掛け算は自分になかった考え方です」とコメント。

いやぁ、いろんな人と話してみるって可能性がじゃんじゃん生まれて楽しいね!(≧∇≦)

それを受けてランチ会の最後には、もやキャリ・ファシリテーターの成田さんから、会社で実施しているという「ダメ元会議」のおすすめ。
「とにかくダメ元でも相談してみると意外とつながったりする」との言葉に、てか、まさにもやキャリランチ会がそんな場所ですけどね〜〜。と実感できた1時間でした。

また次回もご参加お待ちしています!

(文/工藤理恵子)




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