『パフィン島の灯台守』
児童文学の巨匠マイケルモーパーゴの作品。
『戦火の馬』や『アーニャは、きっと来る』でおなじみですね。
本作も、人種、戦争、いのち、家族、環境など様々な要素を詰め込んだ息もつかせぬ展開で、ますます私たちを惹きつけます。
とはいえ、物語は主人公アランの視点で淡々と語られます。
その中でも灯台守ベンの友だちを信じて待つ心に、こちらも心打たれます。
などなど…
どんな境遇にあっても、希望を捨てないベンの力強さ。
そのベンのそばを離れず支えるアラン。
そして築かれる新しい家族。
ベンジーデイヴィスのフルカラー挿絵も最高です。
見開きでパフィンが飛び立つシーンときたら!
大切なことを伝えながら、決して悲壮感を感じさせません。
読後は心にじわじわと沁みてくるような幸福感を味わえるはずです。
マイケルモーパーゴ・作
ベンジー・デイヴィス・絵
佐藤見果夢・訳
ページ数:112ページ
対象年齢:小学校高学年~
2023年2月
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