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『こどもべやのよる』

こどもべやに夜がきました。
おきているのは、いっちゃんだけ。
夜に飲みこまれないように息をひそめる「こどもべやのよる」。
天使のおにんぎょうと空を飛ぶ「てんしちゃん」。
2段ベッドの船で4姉妹が海にでる「おとなはたちいりきんし」。
どきどきたのしい、いっちゃんの夜のおはなし3つ。

少し不気味?で可愛くて、「NHKみんなのうた」にあった『メトロポリタン美術館』を思い出させてくれる作風です。
子どもにとって夜が特別なものであることが見事に描かれています。
想像の世界はどこまでもどこまでも広がり、ベッドの中で冒険へ出発する様子が、絵だけでなく、言葉でも豊かに表現されているのも魅力的です。

てんしちゃんは たかく とんだり
ひくく とんだり するので、 そのたびに
いっちゃんは からだの なかが
ひゅうと からっぽに なるみたいでした

「おとなは たちいりきんし」という張り紙に、お母さんがキャンディと一緒に「たのしそうね おかあさんも なかまにいれて くださいな」と手紙を送るシーンもお気に入りです。
作者である出久根育さんがイラストを手掛けた『ぼくのサビンカ』も可愛らしくておすすめですよ!

出久根育・作/絵
ページ数:40ページ
対象年齢:5歳から
2024年2月

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