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Twitter上・講義中に多くの差別発言を行った広島大学助教伊藤隆太氏の差別に反対する署名キャンペーン

 Moving Beyond Hateでは広島大学助教伊藤隆太氏が自身のtwitter上で深刻な差別発言を行ったことを受け、8月8日、広島大学と当人のその他勤務先大学に対して、当人の解雇と再発防止策の実施を求める署名キャンペーンをはじめました。


 ここでは署名の経緯と伊藤氏によるTwitter上と講義中での差別、キャンペーンに賛同してくださった皆様ができることについてまとめます。


1. 伊藤氏の差別発言一覧

レイシズム(人種差別)

2021年7月30日:
「道徳的に劣っている中国人をまともに相手にする必要はない...」
一部の出自に基づく集団を「道徳的に劣っている」とするのは明確なレイシズムです。

伊藤①「道徳的に劣っている中国人をまともに相手にする必要はない」

2020年2月19日
伊藤氏は「統計学」を持ち出し、「中国人がコロナを運んでいるという見方」が「統計学的に真」と発言しました。
中国人とコロナを結びつける差別を「統計学」で正当化しようとします。

伊藤③ー「中国人コロナ運ぶ」


2021年7月27日
さらに、伊藤氏は黒人差別発言も行っています。
オリンピック選手によるBLM運動へ連帯を示す動きがあったことに対して、「黒人犯罪で殺されたりレイプされたりしたアジア人もたくさんいる。」と発言しています。

伊藤②「黒人犯罪で殺されたり...」


広島大学法学部の講義で、伊藤氏はロマの人々への差別が語られる動画を流しました。
そこでは、伊藤氏と同じくコンシリエンス学会の副会長の宮崎彬が:  「昔はフランスに住んでいたのですが、ジプシーは本当に怖かったですね...恐怖を感じました。本当に数百人単位で、キャンピングカーできて、本当に無法者なんですよね」と発言していました。

これについて差別では?と学生から問われたところ、伊藤氏は「慣れないと思いますが、これが学問です」とこの発言を擁護しました。

昨年、慶應義塾大学の一般教養科目の講義、「政治学I」においても深刻な差別発言を行いました:
「韓国の人達って歴史問題について日本に対して怒り狂って非合理的な外交政策をしてくるじゃないですか。排外的なナショナリズムに熱狂したあと、韓国の人たちは進化の論理に従って行動しているんですよね。きっとね。というふうに考えてあげると少し許してあげるべきかもしれないですね。(笑)」
「進化の論理」を持ち出し差別を正当化し、「許してあげるべきかもしれない」と嘲笑していたのです。

トランプ元大統領の差別に対して、それが「進化の論理に従ってる」として擁護。(こちらも慶應義塾大学の講義にて)

(イスラーム圏の人々に対して)「(一夫多妻制について)ヒエラルキーのトップにいる人たちは女性を複数ゲットできるわけですけど。」
「自爆テロは、自爆テロを行わなければほとんど自分の遺伝子コピーを後世に残すことができない、できたとしてもたいして残せない人が一発逆転するチャンス。」
「自爆テロをすることで、自分の家族はすごいと褒め称えられる。それによって近親者のその後の繁殖可能性が上がる」

イスラーム圏の人々について、「一夫多妻制」を「自爆テロ」と結びつけ、しかも、それを「繁殖可能性」を上げるためのものだとし、再び、「進化論」を持ち出して差別的な発言を正当化しようとしました。


セクシズム

2020年5月17日
伊藤氏はフェミニズムが「人間本性」を受けれいれることができないと主張し、「人間本性」を理由にフェミニズムバッシングを行っていました。

伊藤④フェミニズムに反する「人間本性」


また、学生の証言によると、伊藤氏は広島大学法学部の講義において以下のように発言していた様です:
「テレビの女性キャスターは美人であるほうがそうでない人より視聴率が高いのは事実」
この発言を講義中に聞いた学生は「女性はやっぱり美人じゃないと。。」と受け取ったらしいです。伊藤氏の発言は学生にも影響を与えていた様です。

同じく広島大学法学部の講義で、「進化論では女性は美人に価値がある」という趣旨の発言を行い、進化論を持ち出して再びセクシズム発言を行っていた様です。


LBGTQ差別

広島大学法学部での講義で視聴を指示された、ロマの人々への差別が語られていた同じ動画内で、登壇者が「ゲイの人々への偏見」についての統計を見せていました。

それに対して、学生が伊藤氏に対して、無批判にこれを流すのはおかしいのではないか、とその後問い合わせたところ、伊藤氏は「ヒトがゲイにたいする嫌悪感を抱く心的傾向を持つ」と発言し、ホモフォビアを人間の「心的傾向」として擁護しました。

さらに、この動画を視聴した他の学生はこの発言に乗って、
「ゲイってやっぱり嫌悪感を持つよね」と発言したそうです。

伊藤氏が学生による差別にお墨付きを与え、それを煽ることになっていた様です。



2. できること

 8月8日に署名キャンペーンを始めた時点では伊藤氏のTwitter上の差別を問題にしました。しかし、その後、広島大学、慶應義塾大学の学生の方からの告発があり、伊藤氏が講義中にもさまざまな差別を行っていたということが明らかになりました。

 伊藤氏は他にも東京都市大学、東洋英和女学院大学、跡見学園女子大学で教えていますが、これらの大学の講義においても差別が行われなかったのか、と疑わざるをえません。伊藤氏の差別について見聞きしたことがある学生・元学生・教員の方、ぜひ連絡ください。

 また、伊藤氏が教えている上記の大学が適切に今回の一連の差別発言に対して適切に対処する様にプレッシャーをかけてください。メールを送る、教員に話すなど、できることはたくさんあります。

 そして、伊藤氏はその他にも日本国際問題研究所、国際安全保障学会、戦略研究学会、International Studies Association やAmerican Political Science Associationなどにも所属しています。これらの学会が伊藤氏を会員として、無批判に論文を発表する場を与える続けることは当人の差別に「学問」という正当性を与えることになります。そこで、これらの学会に対してもプレッシャーをかけるのに力を貸してください。

 伊藤氏は大学以外にも、海上自衛隊の幹部候補学校で「国際関係論ゼミナール」なども担当しています。自衛隊の幹部候補者に中国人が「道徳的に劣っている」と教えているかもしれないのです。

 差別発言を行う人物が自衛隊員を教育しているということは極めて危険なことです。こちらに対しても、上記の様な発言を行なってきた伊藤氏がどのような経緯で自衛隊の幹部候補学校で教える様になったのかを今後明らかにしていく必要があります。


一緒に大学教員による差別を問題化し、差別のないキャンパスを作っていきましょう!


3.最後に

 Moving Beyond Hateでは一緒に活動してくるメンバーも募集中です。今回の様な反差別のキャンペーンの他、普段は専門家を呼んでイベントを行なったり、読書会・勉強会を開いて、レイシズムについて学んでいます。(現在、以下の本を読書会で読んでいます)

 差別についておかしいと思う・何かしたい、と感じる方はぜひご連絡ください!


Moving Beyond Hateの活動や今回の署名キャンペーンに賛同してくれた方へ。
もし余裕があれば、私たちの活動をサポートしてくださると大変ありがたいです。(少額でも私たちの活動を進めるための大きな手立てとなります!)


一緒に差別のない大学を作っていきましょう!


fin.

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