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1日1和訳 〜50&51日目〜

昨日あまりの睡魔に中途半端なところでやめてしまったので2日分の投稿です。気圧が下がると眠くなったり頭が痛くなったりするのやめてほしいですね。

あと、はじめのうちは苦なくしていた計時も段々と重荷になってきたので今回は時間を計らずに和訳してみました。




「君は事件の難点を簡潔かつ上手にまとめたね」
彼は言った。
「まだたくさん不明確なことがあるが、主な事実に関して全く決心を固めたよ。可哀想なレストレードの発見に関しては警察を誤った方向に導くような単なる障害だ、社会主義や秘密結社を想起させるようなね。ドイツ人によって行われたものではないよ。あのAは、もし君が気づいてるなら、ドイツの型よりいささか後の印象を受けるものだった。さて、実際のドイツ語ははラテン文字で書かれるが、そのために1人の人物によって書かれていないと我々は確実に言えるんだけど、不器用な模倣者は自分の書く部分でやりすぎたんだ。単純に誤ったルートに捜査をさせるためだね。僕はもうこれ以上は事件について君に話そうとは思わないよ、ドクター。君は手品師が一度手品のタネを明かしたら信用を失うことは分かっているだろう、そしてもし僕が君にあんまり仕事の多くを見せてしまったら、君は僕が結局は全く普通の人間だという結論に至るだろう」
「そうなることはないよ」
私は答えた。
「君はこれまでこの世界に精密科学をもたらしてきたかのように僕に推理というものをもたらしたんだ」
 私の同僚は私の言葉と私の発した声の熱心さを聞いて喜びに顔を輝かせた。どんな少女でも持つ自分の美しさに対するものと同じような、彼の能力の評価へのお世辞に対しての敏感さにもう気づいていた。
「もう一つ君に話しておくよ」
彼は言った。
「エナメル革とつま先の四角いのは同じ辻馬車で来て、可能な限り彼らは友好的に歩道を一緒に歩いてきたんだ……おそらく腕を組んでね。中に着くと、彼らは部屋を行ったり来たりした……というよりむしろ、つま先が四角いやつが行ったり来たりしている間エナメル革はじっと立っていた。それが埃から読み取れたんだが、さらに歩いているうちに彼が徐々に興奮していったことも読み取れた。それは彼の歩幅の長さが伸びていっていることからわかる。彼はその間ずっと話していたんだ、そして間違いなく、彼は激しい怒りに駆られていた。そして悲劇が起きたんだ。僕が分かっていることは君に全部話したよ、残りはほんの少しじゃないかと推測できる。だけど僕らには始めるにはいい作業環境だったよ。急がなくちゃね、僕は今日の午後ノーマン・ネルダを聞きにハレのコンサートに行きたいんだ」

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