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日本語なのに聞き取れない。映画「関ヶ原」

公  開:2017年
監  督: 原田 眞人
上映時間:149分
ジャンル:歴史
見どころ:大爆発

合戦の話がまとまらないわけですメ~

外国語の映画って、語学が堪能な人でなければなかなか聞き取れません

そんな人であったとしても、なまりがひどかったりすると、何を言っているのかわからなかったりするわけですが、外国の言葉だししょうがないかな、とあきらめもつきます。

しかし、日本語なのに何を言っているかわからなかったりすると、けっこうがっかりするかもしれません。

映画「関ヶ原」は、日本人であれば知らないはずがない、天下分け目の大合戦である関ヶ原の戦いの前日談から当日にかけてを描いています。

歴史の好きな人は、日本全体が東軍と西軍に分かれて戦ったそれぞれの武将たちのことを知っていても、そうじゃない人は、チンプンカンプンだと思います。

歴史を取り扱った映画って、やっぱり、歴史を勉強した人へのご褒美なのかもしれないと思ったりするのですが、本作品は違います。

映画「関ヶ原」は、歴史のことがわからなくても、2時間半とにかく見れてしまう面白さがあるのです。

岡田准一演じる石田三成がメインとなっているわけですが、石田三成が誰かわからなくても勿論かまいません。

なんだったら、登場人物が何を言っているか、わからなくてもかまいません。

映画「関ヶ原」は、内容がわからなくても、映像やテンポが良すぎて結果として面白く見続けられる、というところにこそ魅力があると思います。

小説にしても、漫画にしても、ページをめくるのは自分自身ですが、映画は、目に入れていれば物語は進みます。

本作品は、言葉遣いも難しく方言もあるため、そもそも聞き取りずらく、音声も大きくありません。

しかし、聞き取れなくてもまったく問題ないのです。

むしろ、聞き取ろうとすると見れなくなります。

個性派の役者たちが、歴史の偉人を演じるだけで映えますし、セリフが聞き取れなくても迫力はあります

迫力はあるんですが、観客である我々も、ひょっとすると登場人物同士ですら、いまいちわかっていなかったりするんじゃないかと思ってしまいます。

岡田准一演じる主人公の気持ちは、おそらく、あまり通じていません。

動いて欲しいときに味方は動かないし、有村架純演じるくノ一も、心が通じているようで、通じていない。

でも、この映画の面白さは通じるはずです。

天下分け目の大合戦の中で、どんな言葉が飛び交うのか、じっくり聞いてもらいたいものです。


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