現在、17階級もあるプロボクシング。しかし、その幕開けは僅か二階級だった。ヘビー(重い)級とライト(軽い)級。しかし、これだけではあまりに選手間の体重差があり過ぎる。そこで階級を新設する事になった。ミドル(中間)級だ。初めてグローブ使用の世界戦が行われたのが1884年。なんと138年の歴史がある。 72.525㎏と欧米人の平均的な体格のミドル級は多士済々の名王者を生んできた。 コークスクリューブローの開発者キッド・マッコイ、史上屈指の強打を持つ「ミシガンの暗殺
サッカー・ワールドカップアジア最終予選で苦戦を続けながら現在2位に付ける日本代表、森保一監督。しかし、その手腕には疑いの目が持たれている。確かに戦術家では無い。だが監督の類型には選手のやる気を引き出すのが巧みなモチベーター型の監督というものがある。森保監督を知っている人は口を揃える。「ポイチはいい奴だ」と。良い人である事は間違いない。では「良い人」は選手に力を発揮させる十分条件なのだろうか。ここで思い浮かぶのは古代中国の二人の英雄だ。 項羽と劉邦は紀元前200年頃の人物で
好きなエピソードがある。 ある南米の映画青年が映画監督を夢見て故郷を離れる。彼の夢舞台はローマ、ネオ・レアリズモの時代だった。職を得て幸運にも「自転車泥棒」のヴィットリオ・デ・シーカ、「太陽がいっぱい」のルネ・クレマンの下で助監督として働く事になった。幼き頃より憧れ続けた映画の世界。彼の胸は高鳴る。しかし、現実は過酷だった。大物プロデューサー、監督が権力を乱用する理想の創作環境とは程遠い世界。奴隷のようにこき使われる日々で繊細な彼の心は傷つき悲鳴を上げる。やがて彼はシナリ